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企業レポート

弱気でも増益 ヨシタケ 5月30日 (2019.05.29)

さらに続伸の見通し 
販路開拓、生産合理化、コストダウン
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 ヨシタケ(6488・JQ)は確り。じわり連結純利益ピーク更新。さらに続伸の見通し。国内をはじめ中国、北米、アセアンなど販路開拓。生産合理化、コストダウンによるもの。タイの連結子会社YWTに生産移管を進める一方、減損処理した旧拠点の資産売却益(前期1億1500万円)を計上。すっきりした。米中対立やブレグジット、イラン情勢など政治と一線を画した経緯。民間レベルでつながっている。AIやIoT、5Gといわれる次世代に対し、工場設備における蒸気配管システム内の温度・圧力・流量など計測データをワイヤレスでモリタリングできる「Wi-Flow」(流体監視システム)がリード。7月3~5日「第21回インターフェックスジャッパン」(東京ビッグサイト)、同9~12日「FOOMA JAPAN2019国際食品工業展」(同)にも出展。摺動部ゼロの世界最新型マグネットミキサー、小トルクでハンドル開閉操作が可能なベローズバルブなどユニークな製品も見ものだ。7月1日受https://d.interphex.jp/2019/Exhibitor-Search/注分から12年ぶり全面価格改定(15年部分改定)も支援材料。主力の減圧弁平均8%のほか安全弁同10%、ストレーナ同12%など数量を後押し。採算の改善が見込まれる。日本バルブ工業会によると、2017年度の生産額4776億円(10.3%増)。世界5兆円といわれ約1割の規模。輸出額5302億円(12.8%増)、輸入額2693億円(10.6%増)も2ケタの高い伸び。18年度ピークを更新し19年度踊り場とみられる。同社の場合、常に海外販路拡大、建築設備物件の受注率向上、提案型営業推進など5つの課題に取り組み人手不足。足りない程度が一番いいという。17年度末の従業員連結475人(13年度末469人)、単体203人(同219人)。締まって見える。前期、連結営業・経常減益。タイ連結子会社に生産移管が主因。2011~12年アユタヤ県の旧拠点が洪水で操業停止。延べ25億円投入しチョンブリ県に新拠点を立ち上げ本格化に5年。一段と生産合理化、コストダウンが見込まれる。国内で五輪関連需要、海外でも政治的対立をしのぐ民間レベルのニーズが手掛かり。強がりでなく、弱気でも増益になる公算が大きい。
 2020年3月期(連結)は、売上高72億5000万円(3.5%増)、営業利益6億5000万円(9.3%増)、経常利益9億4000万円(14.1%増)、純利益7億6000万円(5.3%増)の見通し。さらに2円増配し期末36円配当の予定。設備投資4億円(前期6億8000万円)の計画。タイの生産子会社が大半占める。昨年9月、宏洋サンテック(関係会社)を清算した。社運によると、今年脇が甘くなりがち。山田社長(49)も同運で踊り場に違いない。日本のバルブは規模とバリエーションで他を圧倒しているといわれ、同社は国内約200社のうち大手の一角。海外需要の取り込みが注目される。5月23日、一時S高になった。

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