証券ビュー

企業レポート

巻き返す構え アイケイ 5月21日 (2019.05.20)

2017~18年が初動 
ヒット商品生み出すのが決め手
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 アイケイ(2722)は出直し。4Q追い込み巻き返す構え。来期慎重に構えている。昨年10月10日と4月9日の下方修正によるもので、直近2期急伸に伴う反動。連結全体の9割以上占めるメーカーベンダー(製造と卸の一体化)事業が計画を下回っているためだ。地盤の生協が堅調な一方、WEB・TVショッピングや海外・インバウンドルートが伸び悩み。放映枠拡大による広告宣伝費、値上がり運賃増が目立つ。このほか、中国で化粧品販売に必要なCFDA(衛生登録)の遅れと子会社がフランチャイザー韓国SKINFOOD社回生手続中で気懸かり。前者が6月に登録見込み。後者も現状支障ないという。生協中心の通販からメーカーベンダーに脱皮した2012年(創業30周年)が転機。10年スパンで動き出したのに変わりない。グループ全体会長(64)、個別を社長(49)に仕切り直し。15年から次世代設計に切り替えた。この結果、16、17年破竹の伸び。行き過ぎて反動に見舞われた。軌道修正に余念なく、米中対立の影響も視野。22年(同40周年)にかけて創業来のビジネスチャンス。TVショッピングを起点に生協、WEB・TV、通販、海外、店舗ルート5つのマルチチャンネルが四六時中フル稼働。レスポンスアップのため、昨年10月からTVメディアバイイング(放映枠選定)にAIを投入している。要するに、ヒット商品を生み出すのが決め手。1986年、米国で放送が開始されたQVC(24時間TVショッピング専門チャンネル)。Q(quality=品質)、V(value=価値)、C(convenience=便利)そのもの。日本では2001年QVCジャパンの子会社が開局し英独伊、中国でもお馴染み。ものにすると、国内はおろか欧米や中国、アジアにも販路が広がる。AIやIoT、5Gの時代を迎え待ったなしだ。日本通信販売協会によると、通販・ECの市場規模7兆5000億円(2017年度)といわれ、伸び率8.8%(16年度6.6%)だけに今年、来年目を離せない。アスクル(2678)や大塚商会(4768)、セブン&アイ傘下のニッセン、千趣会(8165)など業界大手にひきかえ、同社は売上ランキング10位前後とみられ化ける公算が大きい。M&A案件も結構来ているという。
 2019年5月期(連結)は、売上高175億円(4.6%減)、営業利益4億2700万円(52.5%減)、経常利益4億3900万円(51.2%減)、純利益2億9000万円(54.8%減)に見直した。2円増配し期末配当12円の予定。直近5年で連結売上高183億円(53%増)に対し、同従業員数231人(6%減)。単体の1人当たり売上高が1億円から1億3000万円に伸びた。2016年から上昇運が続き、数年後様々な幸運が集中するという。会長と社長が今年から上昇運で夢が叶うと出ている。2017~18年にかけて見せた急騰が初動。例年になく7月の決算発表が楽しみだ。

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