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企業レポート

再び反転持ち越し カネソウ 4月17日 (2019.04.16)

免震関連製品出番待ち 
更新需要見越し地道に取り組む
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 カネソウ(5979)は伸び悩み。年度末追い込み及ばず。再び反転を持ち越した。新年度入り盛り上がりに欠ける。昨年10月29日の下方修正によるもので、建設関連工事の進捗遅延が主因。納入遅れにつながり、資材高止まりや輸送費上昇などコスト高が尾を引いている。市場競争の激化や適正価格への対応も不十分という。しかし、足もと公共事業や民間工事も都市部中心に底堅い。一例が大手ゼネコンの手持ち工事量。一部案件を五輪後に回している模様。地域別の建設投資によると、南関東に偏り再開発や五輪絡み。見通しがつかないという。㈶建設経済研究所の見立てで19年度の建設投資58兆2200億円(2.4%増)。18年度56兆8400億円(1.5%増)という。10年度41兆9000億円を底に13年度から50兆円大台を確保している。11年3月、東日本大震災が口火。待ったなしの復興需要に13年9月東京五輪決定が後押し。同年4月、日銀の異次元緩和と相侯って民間設備投資も動き出した。景気回復によるもので、17年度をピークに踊り場入り。人手不足が最大の要因で5、10年後先細りといわれる。業界の高齢化に対し若年層の絶対数が他の業界より少ないためだ。人材の確保なしに存続も儘ならない。五輪関連需要が一巡すると建設投資が落ち込み、一昨年ピークアウト、昨年踊り場といわれるだけに五里霧中。わからないのが正解だ。2013年11月発表された国のインフラ長寿化基本計画によると、1964年の東京五輪と同時に整備された首都高速1号線をはじめ、高度成長当時集中して立ち上げたインフラが今後一斉に老朽化。建設後50年以上経過する道路橋(橋長2m以上)が16%から65%になる旨述べた。おのずと更新需要が見込まれ、同社は「鋳物の桑名」で指折りの存在。東の川口(埼玉県)と肩を並べるもので、ルーフドレンをはじめマンホール鉄蓋、グレーチングなど業界をリード。1984年導入した免震構造EXジョイント(建築・建物・人口地盤用)が佳境入り。庁舎、病院、マンション、物流倉庫など採用が広がっている。それに、スリットみぞ蓋シリーズも事業100年(2022年)の架け橋。踏ん張りどころだ。
 2019年3月期(非連結)は集計中。売上高77億円(3.8%増)、営業利益3億7000万円(40.9%増)、経常利益3億3000万円(45.3%増)、純利益2億2600万円(56.1%増)が公表見通し。配当150円(期末75円)の予定。設備投資3億8900万円(前期3億3400万円)の計画。現在、建物に取りつけ地震の揺れを建物に伝えないEXジョイント免震実験装置を本社工場に3基備え、一連の免震関連製品も出番待ち。地道な製品開発と受注活動に取り組む一方、品質管理のもとで生産性、競争力、収益の向上を目指すという。今年強運といわれ、周囲の期待にこたえると運気アップ。数年続く見通しだ。

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