ピーク更新さらに続伸
いち早く次世代自動車生産に参画
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アスカ(7227)は活況。11年ぶり連結ピーク更新。さらに続伸の見通し。AAI(インドネシア現地法人)本格化、国内事業集約化によるもので収益構造一変。昨夏ウルトラハイテン材を加工できる3500tTRFを本社工場に導入し、いち早く次世代自動車の生産に参画したのが大きい。1600tTRF2基フル稼働しておりトータル膨大な生産量。AAIに導入した3000tTRFも現地トップレベルで、トヨタ(7203)と三菱自(7211)の期待にこたえている。これまでゴーン前会長逮捕の影響なく、三菱自とのアライアンスも従来通り。しかし、今後米中対立に歩み寄りや日産・ルノー新体制によりアジアシフトが流れているのも事実。アセアン全体のGDPがロシアの倍。1人当たり平均所得4500ドル超となり、一般国民に自動車保有ブーム到来を促す5000ドル目前。インドネシアの人口ボーナス2025年のほかインド40年、フィリピン55年とあって最大のビジネスチャンスに漕ぎつけた。AAIと国内事業集約に伴う設備資金延べ90億円。超低金利やマイナス金利を追い風に大半借入金で調達し返済にめど。在庫回転率が予想以上で経済合理性を超えている。主力の自動車部品(前期連結205.1%営業増益)、ロボットシステム(同71.8%営業増益)がリード。配電盤、モータースポーツ、賃貸及び太陽光事業も追随。自動車産業の急激な構造変化に備えるものだ。EVやハイブリッド、自動運転、シェアリングなど多様化。新技術や新製品、新事業開発も欠かせない。昨年7月立ち上げたミライラボが新たな手掛かり。各方面から技術者(現在10人規模)を集め、生産技術やロボットの改良・改善に取り組んでいる。2037年トヨタ100周年。20年足らずで国内の人口(ユーザー)が10%減るだけに真剣だ。半面、3月末でゴーン氏統括による日仏連合20年に幕。販売台数1000万台まで拡大し、日産・ルノー新体制と三菱自の3社連合巻き返しも興味深い。同社の場合、2018年に起きたことが数年後幸運につながると出ている。
2019年11月期(連結)は、売上高309億円(11.7%増)、営業利益14億円(9.1%増)、経常利益12億円(8.0%増)、純利益8億円(1.2%増)の見通し。配当28円(中間8円)の予定。前期9円増配に今期1円プラス。設備投資16億円(前期39億2900万円)の計画。償却16億円(同13億5600万円)でピークアウトの見込み。更新が大半で静岡県御殿場に1000台収容できる倉庫が出色。モータースポーツ事業の一環で高級車の保管・メンテナンス事業を立ち上げる。運気好調に違いないが、慎重に事を運ぶ年。高浜新工場が本格稼働し、配電盤やFAシステムも引き締まった。トップ若返り4年。溌剌としている。