要所を締め攻勢 木曽路 11月27日 (2018.11.26)
2度目の五輪後第2幕
課題に取り組み天与のチャンス
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木曽路(8160)は確り。逐一改善の折り返し。通期続伸の見通しだ。10月18日の修正発表によるもので、地震・台風・猛暑など減収要因を吸収。一連の原価と販管費見直しで乗り切ったのが主因。10月しゃぶしゃぶ祭が成功し、年末・年始の予約も順調という。後半需要期を迎え期待をもてる。10月1日からあげ専門店「からしげ」2号店、同4日「天丼てんや」大府店オープン。12月3日、だんじり(地車)のやりまわしで有名な岸和田に木曽路もオープンの見込み。7~10月組織変更と人事異動により要所を締め攻勢に入った。少子高齢化を背景に24兆円(1997年29兆円がピーク)といわれる日本の外食産業。1964年の東京五輪後、中間所得層の拡大が原動力。鉄鋼と自動車産業を合わせた規模で412万人従事という。これまで約20年、推定10兆円規模の中食(なかしょく)に先を越されたが、2度目の五輪後第2幕とみられ巻き返し。ナンバーワンとオンリーワンを巡る大競争が再燃する運び。コンビニやスーパー、デパ地下、駅ナカにもない復活を目指す。日本フードサービス協会によると、4~5月と7月落ち込んだファミリーレストランの売り上げが8~9月戻し25ヵ月連続増収。10~12月、米中対立や原油先物安、半導体市況一服など世界景気減速が伝えられるものの、日本企業のポジションよし。後半、悲観人気の裏目が出そうだ。家計調査(2人以上の世帯)を見ても、2015年の実質消費支出2.3%減、16年1.7%減、17年0.3%減に対し、18年6月以降回復気味。この上、消費増税を勘案すると政策転換が活路。前向きに対応するほかない。同社の場合、10月の既存店100.49%。木曽路が100.46%で堅調なほか、素材屋105.87%、とりかく103.53%など健闘。2015年8月メニュー不正表示に伴い略式命令を境に行き過ぎの反動がプラスに跳ね返っている。企業の社会的責任の自覚、収益基盤の改革、営業基盤の改革と顧客創造など4つの課題に取り組み流れが出来た。会社が2019年後半から上昇運入り。吉江社長(71=会長)も来年運気好調で申し分ない。天与のビジネスチャンスと出ている。
2019年3月期(非連結)は、売上高455億円(2.4%増)、営業利益24億6000万円(10.4%増)、経常利益25億2000万円(10.6%増)、純利益14億2000万円(6.7%増)と従来通り。2円増配し23円配当(期末12円)の予定。設備投資24億9000万円(前期5億6700万円)に見直した。第2幕につながるもので、今、来期締まると本物。脱皮が見込まれる。業界や企業には適正規模があり、品質、価格、サービスのほか需給もご時世にマッチしないと100、200年続かない。対象が外食でなおさらだ。戦後のクライマックスといわれる踊り場。それも世界規模だけに対応を誤ると命取り。ルノー、日産自、三菱自3社の行く末と同様に顧客が同社の将来を左右する。