今年も上昇運 アテナ工業 2012年1月6日 (2012.01.05)
期待先行し修正発表
ペプラシフトが見どころ
アテナ工業(7890・JQ)は期待先行。直近3期一進一退。このところ、5月と11月の修正発表が気にかかる。08年3月投入した「ペプラカップ」によるもので、業界をリードする大型商品といわれながら、リーマンショック、震災、円高など原材料高の製品安。採用増にかかわらず収益が伸び悩んでいるためだ。ペプラカップのシェアは麺容器の8割にのぼり、今後スープ、みそ汁、乳製品等あらゆる容器のペプラシフトに見どころ。社運は09年終盤好転し今年も上昇運。一泡吹かせたいところだ。事実、エースコックの「JANJANソース焼きそば」とサンヨー食品の「キングカップ」がひところ話題。ペプラカップの評価に値するもので、前者は紙と印刷によるビジュアル性と発泡プラスチックの断熱・保温効果がほどよくマッチ。日清食品も採用し関係者をうならせた。このほか、昨春電子レンジ専用スチームポット「ラ・クッカー」を発売しレシピ紹介。何事も提案できるのが同社の同社たる所以。創業来の一貫生産体制と技術・開発力に定評がある。自家発電・コージェネ導入95年7月。04年5月第2設備が稼働したのもうなずける。2010年(創業40年)が節目。トータルで収束期の10年に入ってきた。
2012年9月期(非連結)は、売上高95億円(5%減)、営業利益3億円(13%増)、経常利益3億3000万円(15%増)、純益1億7000万円(12%増)の見通し。配当10円(中間5円)を据え置く予定。5日257円の気配だが、1Q発表(前期2月10日)が新たな手掛かりになりそうだ。