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企業レポート

連結ピーク更新 MARUWA 9月4日 (2018.09.03)

中長期新たなステップ 
半導体の供給余力限られ高水準
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 MARUWA(5344)は好調。1Q連結22.8%営業増益。その後も高水準で連結ピーク更新の見通し。車載の電装品、AIやIoTなど半導体関連の市場拡大が主因。固有の材料特性や要素技術により高品質な製品が増加し、数年来の原価改善も後押し。生産性が一段と好転した。全体の約2割を占める照明機器事業が公共向けLED交換需要取り込みや五輪を控え宿泊施設のハイエンドニーズに傾注し黒字定着。7~9月期、米中貿易戦争や新興国通貨急落、円高懸念など吸収し異彩を放っている。事実、8月31日のSOX(フィラデルフィア半導体指数)1401.20(+0.58%)と確り。NYダウ、ナスダックと連動し7、8月堅調。スーパーサイクルの踊り場といわれる中でハイレベルだ。IoTをリードするのがデータセンター。2番目次世代自動車、3番目AI、4番目モノとコトがセンサーで動く社会。直近3期、助走といえなくもない。セラミック部品など世界指折り。前回述べたように、1984年立ち上げた土岐工場と89年のマレーシア工場がグローバル化30年の軸足。2012年に名門YAMAGIWAをグループに迎え、セラミック部品事業のほか照明機器事業を全面的に育成。次世代の足場が固まった。ちなみに、前期YAMAGIWAの売上高63億6400万円(純利益3億4200万円)。マレーシア同63億3300万円(同3億7800万円)。会社が昨年から調整運。前向きだけに中長期よし。神戸社長(68)も同運でなおさらだ。6月26日の株主総会。差別化製品の開発をはじめ選択と集中による事業拡大、グローバルな組織・危機管理体制の強化が課題。
 2019年3月期(連結)は、売上高403億円(4.6%増)、営業利益98億円(6.8%増)、経常利益98億5000万円(11.1%増)、純利益65億5000万円(18.1%増)の見通し。さらに4円増配し48円配当(中間24円)の予定。設備投資30億円の計画。前期から増産対応に入った。データセンターの活況が物語るもので始まったばかり。米中貿易戦争に決着がついても中長期収まらない。次世代エコカーのうち、先頭を走り出したEVが膨大な半導体を欲しがっているという。YAMAGIWAグループ入り10周年(2022年)とMARUWA設立50周年(23年)が新たなステップになりそうだ。

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