3期ぶり巻き返し キムラユニ 7月4日 (2018.07.03)
持ち越した課題に挑戦
懸案解決の2年が新たな手掛かり
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キムラユニティー(9368)は巻き返し。前期持ち越した課題に挑戦。連結売上高、営業利益を合わせ3期ぶり増収増益の見通し。中期経営計画2020によるもので、踊り場とみられるNLS(ニューロジスティクスサービス)、北米子会社、CMS(カーマネジメントサービス)など次のステップが焦点。
人手不足、働き方改革、ロボットや自動化の進展など前向きに受け入れ、お客様の期待を超える「オペレーションOnlyOne」を明らかにした。2020(創業140年)~30年を視野に取り組むもので、お客様のためにスマート化、活性化を打ち出したばかり。前期トヨタグループ依存度が39.2%(直前期40.1%)に下がり、連結増収だけに力をつけた印象。これまでNLS(前期構成17.8%)と海外売上高(同14.4%)がリード。CMSも昨年9月から「くるまぷり」を売り出し中。BtoBが息を吹き返した。3期ぶりBtoC(車両販売)の反転も手掛かりだ。6月21日の株主総会。出席者228人で約80分。問題なく終了したという。新計画を通じて創業の原点に戻り、既存事業の改良・改善を目指すのが狙い。目に見えないところがミソだ。御大トヨタ(7203)が今期連結減収減益見通しを発表。豊田社長(62)曰く「勝つか負けるかでなく生きるか死ぬか」の場面。新計画が前期実績に対し、連結売上高540億円(10.5%増)、営業利益27億円(74.3%増)、経常利益30億円(74.1%増)、純利益20億円(2.38倍)だけに並み外れたもの。道理で気合が入っている。前回述べたように、2018~19年調整運。木村社長(64)も同運で懸案解決の2年と出ている。その点、2015年からBtoBCMSとBtoC車両販売事業がダークホースと述べた。前期末、CMS管理台数3万3349台(3.9%増)。メンテナンス契約も2万7578台(15.0%増)と確り。東京で受け名古屋、大阪にも広がり始めた。車両販売は、15年3月期3058台をピークに前期2162台(6.7%増)と反発。もともと得意で小回りも利き踊り場に打ってつけだ。NLSと海外売上高が持ち直し、CMSの反転をモノにすると、情報・人材サービスなど追随。懸案解決の2年がやってきた。
2019年3月期(連結)は、売上高500億円(2.3%増)、営業利益20億円(29.1%増)、経常利益21億円(21.9%増)、純利益12億5000万円(48.6%増)の見通し。配当27円(中間13円)を据え置く予定。設備投資53億7000万円(前期39億3000万円)の計画。リース車両契約台数2万800台の見込みだ。前計画の達成率が連結売上高94.0%、営業利益61.9%にとどまり、懸案解決の2年が新たな手掛かり。トヨタと一緒に汗をかき、奮い立つ時を迎える。3年先はおろか10年以上先を見ており、1年が10年分に値する。