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企業レポート

雌伏5年反転待ち 中京医薬品 6月19日 (2018.06.18)

遠からず最高益視野 
配置薬大手再編の影響が大きい
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 中京医薬品(4558・JQ)は確り。1Q計画線上。反転待ちだ。下方修正した前期の巻き返しによるもので、顧客の世代交代、人手不足、直営拠点のFC化など対応急ピッチ。逐一足場を固めている。新たな配置薬業界の再編が具体化。事業再構築に取り組んでいるためだ。360周年を迎えた大木ヘルスケアHD(3417)、4月に事業を始めた富山めぐみ製薬(非上場=廣貫堂・大協薬品工業・内外薬品と共同設立)の影響が大きい。富山のくすり300年の伝統を踏まえ、21世紀にふさわしいビジネスモデルの確立がテーマ。1998~2003年をWトップに大調整約20年。ドラッグやコンビニ、ホームセンターなど市場参入頭打ち。通販やネットも限られ大手が続々動き出した。同社も大手の一角で全国展開。コア事業の基盤強化と事業領域拡大を目指し数年後様変わり。10年スパンで海外でも置き薬が新興国の医療改善に貢献できる伏線もある。配置薬業界の従事者が3万人を超えた03年から直近半減。大手数社を受け皿にビジネスチャンス到来。国のセルフメディケーション(自己治療)シフトを通じて地域の暮らしに溶け込み、健康や美容、必需品を揃え使命を取り戻した印象だ。現在、国内72拠点。うちアクアマジック7。2012年4月、ワンウエイ方式を導入して全国展開に踏み切り本格化。18年3月、半田プラントが愛知県HACCP導入施設に認定された。前期、売上高6億2100万円(横ばい)で営業利益6300万円を計上している。今後、主力のヘルス・ケア(家庭医薬品等販売事業小売部門)、ライフ・ケア事業(同卸売部門)に連動すると本物。例年10月伊勢神宮に奉納しており、65歳以上が3000万人を超え、800万人を数える団塊の世代が後期高齢者に入る25年から面白い。社運によると、20年後半ステップアップ。22~23年様々な幸運集中と出ている。消費者庁の表示指導で一皮むけたエアーマスクを前期30万個完売したほか、洗濯物と洗濯槽をW除菌する銀イオンの効果(1日2回3ヵ月)を4ヵ月に高め価格据え置き。改良・改善に地道な努力がうかがえる。昨年10月立ち上げたノーリツ鋼機(7744)傘下のハルメクと全国通販との業務提携も3回目でトントンにこぎつけた。シニアや女性の活躍が伝えられ、復活の雰囲気に包まれている。雌伏5年、時価総額34億円(前期末純資産18億円)に過ぎず一陽来復。大化けした大木ヘルケアと共通するファクターがある。
 2019年3月期(非連結)は、売上高56億円(1.9%増)、営業利益1億1200万円(105.0%増)、経常利益1億2900万円(79.2%増)、純利益5600万円(382.1%増)の見通し。配当5円(中間2.5円)を据え置く予定だ。6月に入り米朝首脳会談、米利上げ、貿易摩擦再燃など世界全体が波乱含み。マネーに実体経済もリスクオフの状態だが、いずれ落ち着くと大口の取引が動き出す。同社の大口顧客も同様にリスクオン。遠からず、経常最高益8億4600万円(02年3月期)が視野に入るはずだ。

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