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企業レポート

復活の狼煙 三谷産業 5月23日 (2018.05.22)

前期の連結純利益最高 
リーマンショック吸収し様変わり 
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 三谷産業(8285)は復調。前期の連結純利益21億2300万円(5.6%増)。10年来最高になった。ベトナムやジェネリック関連投資のリターンによるもので、樹脂・エレクトロニクス(売上高構成比20.8%)と化学品(同36.3%)がリード。リーマンショックを吸収し様変わりだ。2018年(創業90年)、復活の狼煙を上げた。商社機能に設計や開発、メーカー、物流機能など補完し高度な付加価値サービスを提案。新体制に入り第2幕が上がった。化学品、空調設備工事、情報システムなど6事業の結・融合により顧客価値を引き上げるもので、大口依存改善の狙いもある。3月14日伝えられた東洋ビジネスエンジニリングとの資本業務提携、三重銀行が意思決定迅速化とペーパレス化促進に「POWER EGG」利用開始。さらに、4月7日清水建設と共同で事業化した新たなクラウドサービスなど十指に余る。相乗効果を目指すもので、5月8日新築披露した広島事業所もこの一環。「良品しか作らない製造工程」を掲げ、技術力向上と新工法の具現化を主導するマザー工場との位置づけ。ベトナムの現地社員を受け入れ研修・育成に取り組むという。昨年日本のベトナム直接投資約90億ドルで最高。全体の4分の1を占めベトナムのGDP6.81%増に貢献した。08年以来最も高い伸びで東南アジア最大。18年7%以上といわれ、1994年立ち上げたベトナム関連事業佳境入り。人口ボーナスを反映し2035年まで続く。その後、ベトナムでも日本の「失われた20年」が予想され、10~20年後ポスト・ベトナムもテーマ。次の100年に備えるためだ。3月28日伝えられたエーザイ(4523)と日医工(4541)の戦略提携も新たな手掛かり。昨年12月13日ジェネリック原薬製造設備新設と拡張を発表したばかり。薬価改定の軌道修正や低価格化、管理厳格化など課題も多いが、次の100年もジェネリック大手の一角を支援する使命がある。エーザイが抗がん剤で米メルクと提携し、最大6110億円受け取る戦略的合意からも踏ん張るところ。社運によると、天中殺明け。来年からダイナミックな上昇運と出ている。
 2019年3月期(連結)は、売上高830億円(2.7%増)、営業利益23億5000万円(2.2%減)、経常利益27億5000万円(7.5%減)、純利益16億4000万円(22.8%減)の見通し。配当8円(中間4円)を据え置く予定。4月に入社した毛利社員が競泳日本一決定戦(平泳ぎ100m)に出場し6位入賞。世界選手権、東京五輪を目指すという。JOCのトップアスリート就職支援ナビゲーションを通じて入社。地元石川県出身と聞いて熱いものを感じた。子会社のインテンザが日本の伝統「雅」の文化を伝える「J-KITCHEN」をイタリア・ミラノサローネ国際家具見本市に出展。関係会社ニッコー(5343)も立ち直り明るい材料が多い。

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