今年前半見どころ トランシー 1月10日 (2018.01.09)
案件拡大ダイナミック
10、20年後視野にビジネスチャンス
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日本トランスシティ(9310)はダイナミック。次世代投資急ピッチ。続々稼働している。案件拡大によるもので、償却負担増と綱引き。数年後、化ける公算が大きい。2018年以降、デフレ脱却を合言葉に国のインフレ政策が追い風。米税制改革を受けて主要企業の賃上げ、生産性向上に伴う設備投資が見込まれる。条件つきだが、法人税実質負担最大20%といわれ、米国の21%に追随するもの。この上、半導体をはじめハイテク企業のインセンテイブ(誘因)を口火に「トリクルダウン」(富の拡大)も予想される。国内のロジスティクス事業が目玉。延べ約230億円投入し枚方営業所倉庫増設(2017年1月竣工)、霞北埠頭流通センター(同5月竣工)、幸手物流センター(同9月竣工)が昨年稼働。同7月、三菱ケミカル物流(65%)と合弁で四日市ケミカルステーションを設立した。15年7月に創業120年を数え、10年スパンで立ち上げた主要拠点。大型物流センターがグローバル化の時代を迎える。新中期計画に盛り込まれ、連結売上高1100億円、経常利益55億円。設備投資120億円(20年3月期)が目安。春先流れが加速するとみられ、国内外グループ経営基盤強化、同CSR(企業の社会的責任)推進など意欲的だ。この間、新・名神高速や東海環状道路、霞4号幹線など四日市港背後の整備が進む見通し。ハイブリッドトランスファークレーン導入やバルク(粒状貨物)専用コンテナ輸送、亀山・飛島・四日市(霞北埠頭流通センター)の太陽光発電など環境負荷軽減の取り組みも活発。地元三重県初の水素ステーション運営でも知られる。昨年8月21日、四日市港ポートビルに本社を移転し覚悟を決めた印象。1999年開港100年を記念して建てられた地上100mのビルで三重県一。逐一整備され来年20周年。14階の展望ロビーから港湾を一望できる。千歳町の旧本社再開発が次の100年を占うテーマになりそうだ。今期から打って変わり、倉庫368億円(7.3%増)、港湾輸送205億円(5.1%増)、陸上輸送183億円(6.2%増)、国際複合輸送・その他182億円(2.4%増)など軒並み連結増収の見込み。いずれも前向きでビジネスチャンス。国内が3大都市圏に北海道と九州なら、海外も北米や中国、東南アジアを主要拠点に10、20年後が視野に入った。
2018年3月期(連結)は、売上高950億円(4.0%増)、営業利益25億円(16.1%減)、経常利益31億円(17.5%減)、純利益20億円(50.3%減)と従来通り。配当10円(期末5円)の予定。設備投資140億円(前期170億円)の計画。端境期になりそうだ。今年、これまでの苦労が報われる社運。小川社長(69)も同運で前半見どころ。大きなチャンスが巡ってくるという。日経平均3万円が伝えられるだけに、インフレを先取りする動きも考えられる。1月2日、四日市港にイタリアの大型クルーズ船「コスタ・ネオロマンチカ」が初寄港。今年、外国のクルーズ船7隻が立ち寄る予定だ