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企業レポート

もう一皮むける 中央紙器 12月14日 (2017.12.13)

ダントツ経営本格化
海外展開と新規事業構築に弾み
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中央紙器工業(3952)は底堅い。連結5.3%営業増益の折り返し。もう一皮むけそうだ。3月16日と5月11日発表した新体制によるもので、6月22日の株主総会後本格化。前年度立ち上げた中長期経営3ヵ年方針・重点実施事項を後押し。国内既存事業ダントツ化、海外事業の展開、新規事業の構築など弾みがつきそうだ。筆頭株主のトヨタ(7203)が「生きるか死ぬか」瀬戸際と伝えられ、トヨタMS統括部生産企画室主査から送り込まれた山下社長(57)が物流畑。下馬評も高い。前社長がリーマンショック1年前から在庫・出荷内製化に取り組み、トヨタより3年早く連結最高純利益(2011年3月期8億7100万円)を計上しただけに考え抜いた人事。事務統括部を総務企画、経理部に分割した。5月に創立60年を数え、原点、足元を見直し人・地域・地球に優しく、さらに愛される会社を目指すという。2Q 連結累計国内、海外ともに強含み。自動車関係の売上高37億4200万円(1.6%増)、電機関係15億9000万円(19.6%増)と確り。海外(中国)も原紙急騰の対策が奏功し堅調になった。段ボール工業組合連合会によると、国内の生産が10月まで累計101.9%なほか、歴年で予想101.0%を上回る142億2900万㎡(101.8%)。2018年も144億㎡(101.2%)と続伸の見通し。ネット通販拡大が主因。1年前から中国の段ボール不足が伝えられ、輸出入段ボール古紙が急騰。10月の共産党大会を前に環境規制が拍車を掛けた。11月「独身の日」から一服。小康を保っているという。中国の消費量が16年4600万トンと世界の約3分の1。同社は1994年香港進出から23年。中国とマレーシア工場を足場に今後10~20年投資回収期とみられる。ダントツ経営の最前線がワールドスター賞。前哨戦の日本パッケージングコンテストで大型板金部品「ハイエースルーフ」の包装仕様改善がジャパンスター賞。製品保護、安全、軽量、梱包作業の大幅な削減を実現したうえ、年換算37トンの木材使用を削減した。満載時でも封緘可能な青果用新型ステープルレスケースもグッドパッケージング賞。よく工夫されている。10数人開発スタップの中で機能とデザインが試行錯誤。新規事業の目玉になった。今後最も伸びると考えられる。
2018年3月期(連結)は、売上高122億5000万円(4.8%増)、営業利益9億5000万円(1.5%増)、経常利益10億円(8.0%増)、純利益6億2000万円(10.6%増)と従来通り。60周年記念4円を落とし40円配当(期末20円)の予定。50周年が14円(記念4円)で10年後様変わりだ。18年が強運の1年で後半尻上がり。新社長も上昇運で期待をもてる。13日の時価総額77億円(連結純資産112億円)。脱皮が始まった。

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