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企業レポート

後半巻き返す システムリサーチ 11月21日 (2017.11.20)

AI事業次のステージ 
システム開発のリピート推定7~8割 
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システムリサーチ(3771)は尻上がり。連結17.2%営業減益で折り返し、後半巻き返す見込み。4期連続ピーク更新の見通しだ。前半持ち越した低収益プロジェクトが一巡するためで、推定1割人手が足りず年度末にかけて追い込みに拍車。9月末連結従業員897人を数え、目標の1000人が射程圏に入った。本社新社屋完成から10年(2021年)が事業本格化の目安。AIが次のステップになりそうだ。10、20年BtoB-ECを先取りするもので、10月11日「AI導入エントリーパック」をソフトバンクグループ(9984)が販売すると発表し、翌日一時ストップ高。同パックがQ&Aサービスを取り込む企業向けに学習データ作成とチャットボット構築をセットで提供できるため、自ら「ワトソン」を活用したアプリや導入コンサルティングに意欲。来年運気好調で後半安定するといわれ、願ってもないビジネスチャンスだ。情報サービス業の売上高合計によると、8月こそ13ヵ月振り0.2%落ち込んだものの9月4.2%増。ソフトウェアプロダクツ32.4%増、システム等管理運営受託3.6%増など確り。企業間電子取引市場規模を見ても、2016年国内のBtoB-EC市場規模狭義204兆円(前年比1.2%増)、広義291兆円(同1.3%増)に拡大。BtoC-EC(消費者向け電子商取引)も15兆円(同9.9%増)レベルとなり、IT化に伴うIoT革命目前。数年後、日本IBMと連携しAIの市場開拓が見込まれる。20日現在、時価総額約88億円(連結純資産同42億円)だけに、AIのプレミアムが倍以上ついた印象。2012年12月ソエル(出資比率75%)を設立し、連結子会社にして障害者雇用に貢献しているほか、14年10月連結子会社のイリイを吸収合併し自立を促した。16年3月東証二部、16年12月東証一部に指定替え。17年1月貸借銘柄にも選定された。3期前からリーマンショック前のピークを更新し、システム開発のリピート率推定7~8割。保守メンテナスにも強い。自動車販売店向け「全国カーディーラーシステム」で知られ、3大都市圏が地盤。トヨタグループが約35%占め、工作機械、鉄鋼、食品など直接取引先、間接取引先(2次請け)も指折りでメーカー、SI系にも実績がある。どんなプロジェクトであれ、最後までやり切る。ギブアップしないのが強み。会社は、会長と社長が来年調整運にかかわらず強運で将来性がある。
 2018年3月期(連結)は、売上高125億2000万円(8.4%増)、営業利益11億1600万円(18.9%増)、経常利益11億1400万円(20.4%増)、純利益7億5700万円(18.0%増)に修正なし。配当は期末40円(前期45円)の予定。6月9日の総会質問なし。3期連続ピーク更新で無理もない。大阪が持ち直し、東京に風が吹くと名古屋も締まる。

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