証券ビュー

企業レポート

収益拡大続く MARUWA 10月27日 (2017.10.26)

セラミック部品貢献 
手塩にかけた照明機器が着床開花 
企業HPご案内   前回の企業レポート 
 MARUWA(5344)は続伸。予想以上の高い伸び。収益拡大が続いている。企業の活発なIT投資によるもので、クラウドやデータセンターサービスを背景に通信インフラ、製造設備などに使用されるセラミック部品が好調。直近2期、連結連続増益。1Q営業利益16億7000万円(51.7%増)を計上し区間新になった。数年来、不採算品縮小・高付加価値品シフトを物語るもので、セラミック部品のほか照明機器も採算の改善顕著。2016年3月期から通期黒字化。05年照明機器事業をスタート、12年YAMAGIWAを連結子会社に迎え5年。前期のれん償却が終わり一皮むけた。LEDのセラミック基板でトップクラスだけに、これから5年東京五輪やリニア開業を踏まえもう一皮むける。リーマンショックから10年足らずで倍の連結売上高321億8900万円(2017年3月期)を計上。営業利益ピーク更新とあって市場の評価も高い。11月2日7950円まで買われ、分割を加味して上場来高値(1995年9300円)をさらに更新した。回路・機構部品の大手メーカー。何より、セラミック基板で世界№1のシェアを持ち、アルミナ・ジルコア基板では70%と圧倒。このほか、窒化アルミ・窒化ケイ素基板・窒化アルミフィラーや石英ガラス製品、半導体セラミック、車載用マグネット製品。さらに、医療用セラミック・水栓用セラミック製品、多層回路基板など多彩な品揃え。川上も源流の材料メーカーだけに半導体、通信機器、自動車関連など最終ユーザーは多岐にわたる。国内外、1984年立ち上げた土岐工場と89年同マレーシア工場を軸足に30年余り。双方収益貢献が本格化している。土岐工場の場合、放熱特性に優れたセラミック基板、GPSのアンテナ素子、医療用磁石など数多くのセラミック製品。ハイパワーLED照明部品や道路灯など照明機器も生産。同社のマザー工場となりマレーシア工場を支援。全員参加で市場変化に対応できるユニークな品質至上主義の代名詞になった。1992年の神戸社長(67)就任から25年。事業が佳境に入っている。手塩にかけた照明機器が着床し開花。10月1日、日立パワーデバイスのセラミック気密端子事業(推定売上高約9億円)を引き継ぎ新たな意欲。子会社のQUARTZ、SHOMEI、YAMAGIWAに続き裾野が広がる。10月31日、2Q発表の見込みだ。
 2018年3月期(連結)は、売上高333億5000万円(3.6%増)、営業利益54億円(9.0%増)、経常利益54億5000万円(9.5%増)、純利益34億円(19.3%増)の見通し。さらに4円増配し44円配当(中間22円)の予定。設備投資約30億円(前期21億2800万円)の計画。11月1~5日、子会社YAMAGIWAが2016年1月開発したタスクライト「Rebio」に17年度グッドデザイン賞が決まり発表会(東京ミッドタウン)。いい風が吹いている。2015年から特許出願件数の増加が目立ち、光源開発も一環。照明の概念を超え「光の本質」を追求。高演色LEDで実現する。

>>購読ご案内