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企業レポート

踊り場で確り カネ美 10月18日 (2017.10.17)

事業再構築真っ只中 
親会社と3強の一角で全国展開 
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 カネ美食品(2669・JQ)は踊り場。事業再構築真っ只中。11月9日2Q発表の予定だ。昨年9月ユニー・ファミリーマートHD(8028)発足によるもので、今期見直し、回復、成長を掲げ一から出直し。現場で混乱収拾が続いている。1月以降外販事業でファミリーマートとサークルKサンクスの商品統合が始まり、10月サークルK サンクスの店舗閉鎖が期初369から664に繰り上がったばかり。鞍替えに伴う日商の増加が主因とみられ、指揮系統の軌道修正に現場がついていけないためだ。工場の設備更新や運営混乱回避、加盟店からの受注精度向上など人材を大量投入し、適正水準に戻している状態。それでも、同社が7月ユニー・ファミリーマートHDの子会社になり、上場維持が決まったことで次の軸足ができた。コンビニ3強の一角で全国展開が見込まれ、ユニーに40%出資を決めたドンキホーテ(7532)も新たな手掛かり。2007年長崎屋を買収しモノにした経緯があり、ひと山ふた山ある。ユニーやサークルKサンクスにとどまらず、中食市場の需要増を見越し百貨店、駅ビル・駅ナカ、宅配など全国レベルに販路を拡大。3大都市圏中心に16工場稼働。日本惣菜協会の調べで2015年の市場規模9兆5831億円(6年連続増)といわれるだけに踊り場を抜け出す公算大。約半世紀ユニーとサークルKの全盛期を全うした会長や前社長に対し、2012年の就任から5年経過した三輪社長(47)。後半5年ピンチがチャンス。今年、天中殺明け2年目で努力の成果がゆっくり現れるという。親会社が波乱をやり過ごす1年で来年も調整が続くとみられ、今後スピードアップが望まれる。最後まで残ると、売上高1000億円突破から弾み。こらから5年で雌雄が決まりそうだ。期初にテナント・外販事業本部を統括する事業統括本部を新設。外販事業本部内に東日本・中日本・西日本生産統括部を置き工場をエリアごと区分。情報伝達や意思決定を迅速化した。テナント事業も「イーズマート枚方T-SITE店」を提案。問題解決に向け再構築に乗り出した。9月の月次売上高によると、テナント事業既存店計98.6%(累計99.6%)、外販事業同102.5%(同96.5%)。うちファミリーマート110.4%(同103.0%)。後半の追い込みが注目される。
 2018年3月期(非連結)は、売上高942億2700万円(6.7%増)、営業利益5億6900万円(14.1%増)、経常利益6億3000万円(8.0%増)、純利益2億3000万円の見通し。配当60円(中間30円)を据え置く予定。設備投資27億7800万円(前期46億7800万円)の計画。9月末ユニーが名古屋中心部に出した「テラッセ納屋橋」に立ち寄った。同社の売り場を含めパンチがない。練りに練ったコンテンツを見たいものだ。株価も高値圏で確り。同社ならできる。

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