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企業レポート

6月から新体制 三谷産業 8月18日 (2017.08.17)

事業連携し復活目指す 
三度1928年創業当時に挑戦 
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三谷産業(8285)は脱皮、1Q連結26.1%増収。6月から新体制が動き出した。三谷忠照社長(33)就任によるもので、取締役会長(62)、取締役副会長(61)とも代表権なし。一挙に約30年若返り、孫の代で三度(みたび)1928年創業当時に挑戦。これまで蓄積した知識、技術、ネットワークなど連携。顧客が最も喜ぶ付加価値の高いサービスを提供するという。前社長が10年がかりでジェネリック向け原薬供給、ベトナム関連事業をリード。今期新社長が中期計画の仕上げを踏まえ、来期新計画を発表して本格的な復活を目指す。前期の連結純利益がピークを更新したものの、個別で経常利益37億円(1991年3月期)のバブル直後や、情報システム事業が売上高を過大計上し監理ポスト(2004年)に追い込まれた経験も生きてくる。これまで常務取締役5年を通じて人事労務と人材教育に傾注し、組織横断的な事業拡大が評価された。首都圏と地元北陸、ベトナム3拠点のネットワークを軸足に6事業展開しており、今後各事業の連携次第でもう一皮むけそうだ。3月に伝えられた富士通(6702)が保有するベトナム子会社出資持分取得が一例。1966年販売特約店契約を結び富士通と半世紀以上取引があり、三谷グループの樹脂成形技術と富士通グループの電子技術により、成形品からプリント基板ユニット組み立て、最終検査まで一貫生産体制を強化する。富士通の持分50.001%を約16億5000万円で譲り受けた。1Q早々連結に反映している。IoT革命が進むと、6事業離合集散。拡散していた案件が収束に向かうことも考えられ合理的。空調設備工事や住宅設備機器関連など住友不動産(8830)と取引拡大が見込まれる。ベトナムの車載用樹脂成形品が面白い。「良品しか作らない」製造工程の構築に挑戦。量産トライに成功している。2016~18年調整運だけに仕込みの好機。18年(創業90年)を境に次の100年に備え助走10年。前半5年が前途を左右しそうだ。今期、化学品関連事業318億円(8.6%増)、樹脂・エレクトロニクス関連事業179億円(195.4%)の見込み。伸びしろが比較的大きいものの、連携次第で相乗効果も考えられる。新社長は、天中殺明け2年。努力の成果がゆっくり現れるという
2018年3月期(連結)は、売上高825億円(23.4%増)、営業利益28億円(20.1%増)、経常利益31億円(10.8%増)、純利益18億円(10.5%減)の見通し。配当7円(期末4円)を据え置く予定。設備投資15億3800万円(前期16億1200万円)の計画。ベトナム関連事業が23年目に入り100億円大台を突破。次の100年に橋渡し。ベトナムVN指数を見ると、1月22日522.24をボトムに8月11日772.08をつけピーク。政府が双子の赤字を抱えながら依然高水準。6月にフック首相が来日し、安倍首相にパートナーシップを要請。同社にフォローの風が吹いている。

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