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企業レポート

事業統合に弾み シロキ 7月19日 (2017.07.18)

並み外れたスケール 
シート骨格機能部品で世界№1も 
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シロキ工業は続伸。事業統合に弾み。拍車がかかってきた。アイシン(7259)の移管によるもので、前期国内を口火に今期海外も一本化。数年後、連結売上高3000億円(前期推定1600億円)が視野に入った。シロキビジョン2000億円(2022年3月期)にひきかえ、並み外れたスケール。昨年4月統合直後、熊本地震でダメージを受けたアイシン九州を名古屋工場が5月初めにかけて献身的な支援。アイシングループ主要207社(持分法適用除く)にとって前代未聞といわれ、親会社の前期1Q連結ピーク更新。これで流れが加速した。ウインドレギュレータやシート部品、ドアフレームなど外装・機能部品の設計・生産、営業等引き継ぐもので事業再編急ピッチ。互いに生産技術や調達、物流、コストなど持ち寄りベストミックス。データベース化して国内外水平展開。2014年6月紹介したPSV(適地・適量生産ライン)が受けている模様だ。海外生産を見越したもので、熱処理とプレス、自動組み立てを一貫してこなすライン。2015年(13年着手)から名古屋工場で稼働している。設備投資と生産能力4分の1、設置スペース8分の1という小回りの良さが目玉。典型が小径ラウンドリクライニングで名古屋工場月間150万個といわれ、北米や中国、タイなど海外主要拠点で本格稼働すると、シート骨格機能部品№1も夢でない。将来、HV(ハイブリット車)、EV(電気自動車)、FCV(燃料電池車)に対応する上で、アイシングループの掲げるゼロエミッション、自動運転、コネクティッド(つながる車)など足場に相当する。生産設備、事業再編を通じて新製品開発にも意欲。国内外、要員確保が課題という。昨年4月からこれといった誤算もなく及第。1Q計画線上で問題ない。統合と再編準備費用が先行するため、連結営業利益ピーク(2011年3月期64億円)更新に10年がかり。予想以上のビジネスチャンスとみられる。今期の設備投資100億円(前期66億円)の計画に合点した。昨年3月上場廃止となり、アイシン傘下になって2期目。親会社もエイ・グブリュをはじめ次世代の決め手を欠いているだけに今期も大事な1年。アイシンの伊原社長(65)が6月に就任2年とあって尚更。国内外、守りから攻めのイメージに変わった。シロキは天中殺明け2年目。努力の成果がじわり現れるという。松井社長(61)がひと足早く上昇運。今年右肩上がりだけに数年後楽しみだ。自前主義が後退し、グループ連携の時代。トヨタ(7203)のほかホンダ(7267)やマツダ(7261)、海外の大手自動車メーカーなど取引が拡大しており、PSVでシート骨格機能部品が世界№1になれば跳ね返りも大きい。せいぜい3年か5年で新たなポジションが決まる。上場廃止後、これほど燃えているところを見ると戻ってきてほしい。続伸基調に間違いない。

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