5G実用化控え新体制
東京五輪後も関連需要拡大続く
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NDS(1956)は出番待ち。中期計画中間年度。パワーアップが見込まれる。3年後、次世代通信規格の第5世代(5G)実用化を控えているためだ。3月17日に伊藤会長(64)と玉村社長(59)のトップ人事を発表し、6月23日の総会で新体制発足。グループ一体となって事業領域拡大に向けた総合エンジニアリングとICTソリューションの取り組みが本格化した。第4次産業革命の基盤インフラといわれるIoT。最大100倍以上の高速・大容量であらゆるものがネットに繋がり遅れのない通信網という。米コンサルテイング大手によると、2026年の市場規模が世界延べ130兆円。AIと3Dの映像が手のひらで踊るとの触れ込み。NTT民営化(1985年)30年を境に踊り場を迎えた矢先、世界レベルでIoT革命のカウントダウンが始まった。受け売りだが、2000年のIT革命により3G(音楽配信や写メール)、10年代4G(動画共有にSNS)、20年代5G(立体映像やAI・IoT基盤)が生まれビジネスチャンス。設備投資が3GやLTE(3G拡張版)より少ないため、閃(ひらめき)やコスト競争力に見どころ。東京五輪後も需要拡大が見込まれ、27年リニア開業に向けてJR東海(9022)や名鉄(9048)グループの名古屋駅再開発が目玉。現在首都圏200人体制で推定70億円といわれ、関連需要も多いだけに20年前後からリニア開業まで事実上フル稼働。連結売上高1000億円大台乗せも考えられる。パワーアップを目指す「チャレンジ2018」で連結売上高800億円、営業利益32億円(19年3月期)に過ぎず、目下閃と生産性向上が喫緊の課題。CSRに住宅事業のフォローも不可欠という。前期、繰延税金資産増加により利益を上方修正。今期、NTT・モバイル設備とも受注減に対しICTソリューションが持ち直す見込み。3年後を織り込んでいないのが魅力だ。売上高と利益の確保・拡大、人材の育成と活力ある職場づくり、安全・品質の追求。さらに、グループ経営基盤の強化に傾注している。2024年(70周年)から10年伸び盛り。その後、44年(90周年)にかけて10年収穫期に相当し新体制の仕込み次第。100年に一度の巡り合わせだ。
2018年3月期(連結)は、売上高780億円(7.2%増)、営業利益26億円(4.4%増)、経常利益29億円(0.8%減)、純利益19億円(6.3%減)と慎重な見通し。昨年10月1日10株を1株に併合し配当100円(中間50円)の予定。設備投資23億円(前期24億円)の計画。来年、再来年調整運。NTT(9432)と伊藤会長も同運。玉村社長は今年、来年調整運で次世代の仕込みに打ってつけ。その後、スケールの大きな上昇運で持ち切りだ。時価総額で世界5強になったアマゾン、グーグル、アップル、マイクロソフト、フェイスブックがG5を先取り。3年後にネットとリアルで検証できる。新体制の活躍が期待される所以だ。