証券ビュー

企業レポート

1Q強含み 木曽路 5月30日 (2017.05.29)

業務改革浸透し復活 
主力中心にピーク更新を目指す 
企業HPご案内   前回の企業レポート 
 木曽路(8160)は1Q強含み。前期後半から反転に弾み。日増しに変わり始めた。昨年3月トップ交代に伴う一連の業務改革が浸透。「木曽路」(しゃぶしゃぶ)中心に採算の大幅な改善によるものだ。現場も目覚めたという。勤務シフト適正化や閉店時刻繰り上げなど顕著。経済合理性が理解され、売り上げにこだわらなくても利益の出る体質になった。事実、4月の既存店売上高トータル102.25%。このうち、「木曽路」が102.90%でリード。客単価99.43%に対し客数103.49%となり、2014年8月発覚した偽装表示問題直前まであと一歩。今、来期3%成長を掲げ復元を目指す構えだ。昨年、民芸風しゃぶしゃぶ「木曽路」開業(瓦町店)50周年を数え提案も活発。九州を口火に「黒豚しゃぶしゃぶ」を始めたほか、5月23日から7月12日まで「木曽路」全店(前期末118)で昨年に続き北の幸まつりを開催。一品料理を揃える一方、お値打ちなコースも用意している。昨年9月、東京品川インターシティビルに出した新業態「九州味巡り ここの」も計画以上という。居酒屋の素材屋(同14)、焼肉じゃんじゃん亭(同13)、鶏料理とりかく(同10)、和食レストラン鈴のれん(同6)など強かな店が残った。ワイン食堂「ウノ」然り。名古屋駅前(同1)を残し5店撤退。一段と締まっている。直近2期大幅な営業増益、前期2円増配に踏み切り反転の足場を固めた。目下、ビジネスモデル再構築。改めてコンプライアンス(法令遵守)の徹底、食の安心・安全に傾注。人材育成と働く環境の改善、顧客・従業員満足による来店客増を図るなど復活に意欲。今年11月上場30周年にかけて仕込みに余念がない。5月末、「木曽路」全店にAEDを設置し、来店客と地域貢献に配慮。緊急時、一般にも使ってもらうという。これまで売上高496億円(2008年3月期)、営業利益34億4000万円(06年3月期)がピーク。更新を目指す上で「次の社長」を世に送り出すラストチャンス。株価が2月以来当時の高値を突破しているだけに催促している印象を受けた。5月25日、日本フードサービス協会が発表した外食産業市場動向調査によると、4月の全体売上高104.7%と8ヵ月連続前年を上回った。このうち、ファミリーレストラン和風が99.9%にとどまり、「木曽路」の健闘振りがわかる。今期イベントが続き7月末の1Q 発表が楽しみだ。
 2018年3月期(非連結)は、売上高454億円(2.4%増)、営業利益16億円(49.4%増)、経常利益16億6000万円(40.4%増)純利益8億円(38.9%増)の見通し。配当16円(中間8円)を据え置く予定。設備投資14億8000万円(前期9億5000万円)の計画。2017~18年調整が尾を引くものの仕込みのチャンス。吉江社長(69)が運気好調。17年右肩上がりだ。2020年から10年、2度目の事業確立期。30年から10年、リターンが見込まれ願ってもないポジション。これから4年の仕込みにかかっている

>>購読ご案内