3ヵ国4拠点を再構築
生かすも殺すもタイ子会社次第
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旭化学工業(7928・JQ)は浮上。3Q 反転の気配。リバウンドの公算が大きい。4月10日の修正発表によるもので、タイ子会社の新規受注と円高後退が主因。精気を取り戻した。金型から成形加工まで一任され、成功すると横に広がりそうだ。2011年(創業50年)に立ち上げ6年。昨年10月国王死去に伴いバーツ下落一服。薄日がもれたと述べた。通期2億5000万円(上期9200万円)が目安で黒字転換目前。3月27日同子会社の増資約6000万円全額引き受け、新鋭射出成形機をはじめ関連投資を決めた。連結売上高の半分を占める中国子会社が稼ぎ頭で国内横ばい。タイ子会社が人口6億人のアセアンをターゲットに同社のフロンティアになった。2Q 連結累計売上高32億円8700万円(10.0%減)、営業利益700万円、経常利益5300万円、純利益1500万円の折り返し。取るに足りない黒字転換だが、直近3期苦しみ息を吹き返した印象。タイ子会社の潜在インフラが中国子会社に匹敵し、従業員約60人(中国約420人)だけに天与のチャンスだ。この上、金型・成形・営業をこなす人材が現地に現れると鬼に金棒。IoTの時代を目前に中間管理者の育成、合理的な生産方法、新技術の導入など傾注。 3か国4拠点を結ぶグループ再構築に取り組んでいる。前期末の連結売上高構成によると、電動工具成形品55.7%、自動部品成形品33.8%、樹脂金型6.8%、自社製品1.3%、その他成形品2.4%。マキタ(6586)とトヨタ(7203)グループにもまれレベルが高い。今後AIやロボット、IoT化に備えもう一皮むける場面。中国子会社が電動工具で手一杯な一方、タイ子会社は自動車も自在だけに10、20年後楽しみだ。ジェトロによると、2016年タイの自動車生産微増。回復18年以降の見込み。日系企業の業況感17年上期に大幅な改善という。しかし、4月のアセアン首脳会議(第50回マニラ)で結束高まらず。リーダー不在で岐路と伝えられる。このため、同社にとって生かすも殺すもタイ子会社次第。洗いざらい仕込みにかかっている。
2017年8月期(連結)は、売上高66億円(5.0%増)、営業利益6000万円、経常利益1億2000万円、純利益7000万円に見直した。配当は期末3円を据え置く予定。設備投資1億2000万円の計画。7月13日、3Q 発表の見込み。前期2度下方修正し、反転の気配になった。中国子会社が健闘しており、2021年(20周年)から10年事業確立期。41年まで10年相当なリターンが考えられる。マキタの戦略に合致するもので、タイも紆余曲折のうちに追随の見通し。19年から社運好調と出ておりピンチがチャンス。何事も前向きに受け入れると問題が解決する。タイ子会社が中国子会社並みに成長すると大化け。10年スパンで息が長い。