新体制の試み活発 ドミー 2月7日 (2017.02.06)
巻き返しに追われる
トヨタの現状が消費マインドに
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ドミー(9924)はボックス圏。連結増収減益の折り返し。一進一退になった。昨年11月米大統領選を境にブレが大きく、年末持ち直したものの収まらない。前回述べたように、通期増収減益の見込み。
前半2期連続増収で最高だが、既存店ベース客数(2.2%減)、買い上げ点数(2.3%減)の落ち込みが響いた。客単価(0.5%増)、一品単価(同)の上昇に明るさもうかがえる。2月6日、10~12月期決算を発表したトヨタ(7203)の現状が愛知県西三河の消費マインド。大半の店舗が西三河に集中しているためだ。3日首相とトヨタ社長の会談、10日に日米首脳会談もあり一喜一憂。後半、巻き返しに追われている。創業100年(2013年)の正念場をこなし新体制3期目。14年12月オープンした岩津店は計画を上回り、16年2月の毘森公園店が下回る展開。逐一店舗リニューアルを進めているほか、17年4月「惣菜加工センター」立ち上げ、同6月に安城「アンフォーレ」出店を表明。準備に余念がない。「アンフォーレ」は安城市がJR安城駅南西に整備している公共施設棟(図書館)で、地下1階・地上5階の1階に併設。好立地だが、パンチに欠け「現場力」が決め手になる。梶川社長(48)の公約「高品質・低価格」2本柱を実現するためで、業務のIT化と同時進行。1995年に立ち上げた「岡崎食品加工センター」の稼働率アップにかかっている。前期導入した干物をつくる機械が話題。バイヤーが三河湾の漁港で直接買いつけ、高鮮度の魚を加工しており今期2台目。メーカーから冷凍したものを入荷し、そのまま売り場に並べるのと一線を画し、品質から味付けまで一貫して管理するため人気上々。最近、ドライフルーツを開発した。三河湾産えびせんの豊富な品揃えも定評がある。デフレが定着し提案なしにお金が回らない経緯から、新体制に入り活発な試みが目立つ。1月23日、日本チェーンストア協会が発表した2016年(暦年)のスーパー売上高によると、13兆426億円(店舗調整後99.6%)。19年振りプラスに転換した一昨年にひきかえ反落。天候不順や価格競争、人手不足など採算が悪化している。昨年8月25日の株主総会。100人余りの株主を迎え30分弱。質問なしという。取引先が多いため一般株主の声が十分に伝わっていない。優待見直しや株式併合など懸案になっている。
2017年5月期(連結)は、売上高359億5300万円(1.8%増)、営業利益3億1300万円(17.8%減)、経常利益3億5300万円(16.6%減)、純利益1億8300万円(17.4%減)と従来通り。配当10円(中間5円)を据え置く予定。設備投資4億9000万円(前期11億4400万円)の計画。14年の上昇運入りから4年目。社長も昨年2月から上昇に転じ動乱期をしのぐ場面。23年(創業110年)にかけて転機がやってくる。来期、「アンフォーレ」を加え36店舗。みよし加工センター、惣菜加工センター寄与を踏まえ、岡崎食品加工センター稼働率アップ。毘森公園店の活性化も見ものだ。