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企業レポート

4円増配を表明 アスカ 1月31日 (2017.01.30)

トップ交代から2年 
事業にスピード今、来期様変わり 
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アスカ(7227)は続伸。2ケタの高い伸び。4円増配を表明した。国内再構築、海外拡販が見込まれ今、来期様変わり。願ってもないビジネスチャンスだ。
前回述べた高浜新工場稼働8月、三菱自のインドネシア新工場稼働を9月に控えカウントダウン。対応に追われている。本社工場の配電盤事業を高浜新工場に移転。塗装設備も新調し稼働率を改善するほか、本社工場跡地に自動車部品事業を集約。生産性向上を図るのが狙いだ。現在、自動車部品7割、ロボットシステム2割、配電盤1割の構成。このうち、自動車部品にトヨタ(7203)、三菱自(7211)、日産(7201)の後押しもありインドネシア次第。2020年に同国の自動車マーケットが250万台(2015年101万台)といわれ、販売台数の9割以上海外でアジアが主力の三菱自にとって、復活の切り札といわれる。事業が軌道に乗り、三菱自に40%出資し東南アジアの販売を一手に引き受ける三菱商事(8058)が日産車を受け入れると上振れ。同社の受注に跳ね返る公算もある。事実、14年8月稼働した同社のインドネシア工場に17年3月3000トンのトランスファープレス機を1台投入。自動車軽量化に伴うハイテン(高張力鋼板)加工に備えた。自動車部品事業集約に踏み切った本社工場にも3500トン級のプレス機を検討中。国内外、装備を一新し次世代に切り替える構えだ。間もなく15年2月のトップ交代から2年。事業にスピードがついた。政府・日銀が財政と金融で設備投資を後押し。これまでインドネシア30億円、高浜新工場42億円といわれ、たちどころに資金調達している。天の時、地の利、人の和によるものだ。昨年10月31日、ジャスティスがグループ入りしてロボットシステム事業の新しい戦力になる一方、1月22日、テレビ愛知「サンデージャーナル」の取材を受けたWPAL(歩行補助ロボット)が放映された模様。国内再構築、海外拡販に成功すると、連結売上高300億円を視野。純利益ピーク(07年11月期5億3300万円)更新が見込まれ、今の仕込みがいかに大事かよくわかる。大筋で自動車部品とロボットシステムが続伸し、配電盤とモータースポーツ横ばい。国内、海外ともに2017~18年最大の見どころになりそうだ。
 2017年11月期(連結)は、売上高225億円(11.7%増)、営業利益6億円(21.3%増)、経常利益7億円(86.2%増)、純利益4億5000万円(326.5%増)の見通し。配当14円(中間6円)の予定。設備投資30億円(前期12億9200万円)の計画。米国も設備投資の追い風を受けてロボットシステムが10億円レベル。この先インドネシアの売上高が30~40億円(前期推定7億円から今期予想15億円)になると締まる。ハイテンの時代が目前に迫り助走に入った。事実、社運好調。インドネシア工場があと2年調整運で仕込みに打ってつけ。同工場が後継者、お金に困らないのも特徴で東アジアが世界の成長センタ―。トヨタや三菱自、日産の胸の内に通じるものがある。

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