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企業レポート

3Q再スタート ショクブン 11月22日 (2016.11.21)

抜け出すのにあと2年 
市場拡大とインフレ期待手掛かり 
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ショクブン(9969)
は巻き返し。前期3Qから黒字定着。1、2Q伸び悩んだ。10月31日の下方修正によるもので、消費支出後退、要員不足、仕入れ価格高騰など主因。
3Q需要期入り。12月6日の創立40周年を前に飛ばしている。5月10日小川代表取締役社長(63)と川瀬取締役相談役(76)就任に伴うトップ人事(6月29日付)を発表し若返った。10月29日、中間、期末とも普通4円、増配1円、記念1円計6円配当を表明。昨年から原点回帰、経営全般にわたる見直しにより体質が一変した。何しろ、1都2府5県延べ4万件にのぼる個人向け宅配に介護施設や保育所、幼稚園など法人向け事業約300件の切り盛り。愛知県春日井市のフレッシュセンター(約100人)を含めトータル1割要員不足という。40年のビッグデータがありAIやロボット、IoTなど何でも出来そうだが、おいしさと安心、安全を毎日届ける上で社員の9割を占める女性の活躍なしに回らない。システム見直しと業務改善により個人向けの採算確保に問題ないが、現在5%とみられる法人向けオペレーションに課題。めいめい事情が異なるためで時間がかかる。100%子会社(旧介護食運営)を「事業食サービス」(資本金5000万円)に改め、さらに脱皮を検討の模様。厨房運営を含めすべて自前。そうでないと気が済まないという。第2の創業を軌道に乗せるため、来年も40周年記念キャンペーン。徹底的にやるという。総務省の人口推計によると、団塊の世代が65歳以上になる2015年の高齢者3395万人、75歳以上になる25年3657万人。その後も増加が続き42年3878万人でピークの見通し。今後26年市場拡大が見込まれ、新規参入がひきもきらない。一方、10月28日発表された同省の家計調査によると、2人以上の世帯で実質消費支出9月2.1%減。7月0.5%減、8月4.6%減に続き依然厳しい。2013年1.0%増を境に14年2.9%減、15年2.3%減と低迷が尾を引いている。しかし、11月8日米大統領選でトランプ氏が逆転勝利。欧米と日本で長期金利上昇に拍車がかかりインフレ期待が高まった。反動も考えられるが、市場拡大の追い風になる。
 2017年3月期(連結)は、売上高90億8300万円(2.1%増)、営業利益3億0400万円(71.4%増)、経常利益2億5700万円(89.2%増)、純利益1億7600万円(31.3%増)に見直した。4円増配し12円配当(期末6円)の予定。設備投資3億円(前期1億8000万円)の計画。来年、社運が一段と上昇。相談役、社長が調整運で仕込みあと2年にこぎつけた。東名証2部上場、専業大手の底力がわかる。9月28日から新たに貸借銘柄となった。6月29日の株主総会に40人出席。質問なく45分で終わった。巻き返しに全幅の信頼が寄せられている。業界どこも厳しいが、抜け出すのに2年とみられ、3Q再スタートを切った。

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