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企業レポート

ジャンプ前の印象 名工建設   11月15日 (2011.11.14)

今、来期足踏み状態

リニア着工新たな手がかり

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名工建設(1869)は6月に70周年。次世代2度目の足固め。ジャンプ前の印象である。直近3期歩留まり改善によるもので、市場縮小、リーマンショック、震災、円高にもまれ堅調。安全・品質確保、技術向上など意欲的。もう一皮むけそうだ。2014年度リニア中央新幹線着工が新たな手がかり。JR東海は年内アセスメントに踏み切る意向で10月から沿線説明会スタート。27年東京‐名古屋間開業を目指し、ゆうに工事10年以上。延べ5兆4000億円といわれるプロジェクト。名古屋駅新ビル、リニア新駅、中間駅、関連施設など受注が見込まれる。このほかJR名古屋駅北の旧本社約600坪再開発。旧名古屋中央郵便局や三菱地所の大名古屋ビル建て替え、笹島貨物駅跡地再開発を控え案件続出。クラレや伊藤忠が本社を移した大阪駅前、梅田北ヤード着工と似たような経緯。リニア名古屋‐大阪間開業予定の2045年が前提とみられる。アドバルーンが先行し、今、来期足踏み状態。受注高は2Q連結累計241億円(31%減)、通期765億円(横ばい)の見通し。官公庁、鉄道関係、民間も落ち込んだが3、4Q挽回できる見込み。震災の復興需要は2、3億円程度。むしろ台風12号の復旧工事が10億円レベル。耐震設計が全体の1割を占めるという。7月に始めた節電は、目標10%に対し7~9月平均16.6%。徹底してきた。冬場を踏まえトータルで実績をつくる。当面のテーマは管理部門のスリム化。同社グループの人口動態によるもので、ひところ40~50人採用から10人規模。現場と一線を画し原価、販管費の改善に取り組むという。

2Q連結累計は、10%増収、63%営業減益、50%経常減益、75%減益。売上高を除き計画を下回った。手持ちが多かった分、工事採算の低下が響いたもの。11月1日修正発表している。12年3月期(連結)は、売上高770億円(4%増)、営業利益20億円(7%減)、経常利益21億円(同)、純益11億円(19%減)と修正なし。配当は10円(中間5円)を据え置く予定。四方八方入札に手を打っているが、クジ運がないという。しかし、来年後半から5年続きの上昇運。70~80周年は陽から陽の10年。14日470円で引けたが、宮崎、山梨実験線当時からリニア関連の常連。2014年を待たず出番がやってくる。

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