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企業レポート

踊り場迎え一進一退 ドミー 8月16日 (2016.08.15)

惣菜センターを新設 

トヨタ減益見通しで流れ変わる

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ドミー(9924)は踊り場。1Q連結一進一退。流れが変わった。8月4日、トヨタ(7203)が発表した通期連結43.9%営業減益見通し(1Q15.0%営業減益)が手掛かり。円高株安、マイナス金利、9月まで「総括的な検証」(日銀)など足かせ。2日、明らかになった政府の総合経済対策28兆1000億円(真水7兆5000億円)も材料出尽くし。愛知県三河地区に全店舗(35)集中し影響が大きい。顧客の足取りが鈍いという。連結14期連続増収、2期連続増益だけに一服。2月オープンした毘森公園店(豊田市中心部)が計画を下回り再構築。2014年12月の岩津店は計画線上で続伸の見込みだ。13年(創業100年)を折り返し地点に次の100年を巡る仕込みの一環。新体制3期目を迎え、役員の若返り(8月25日付)に踏み切った。08年物故した前名誉会長の岡崎食品加工センターフル稼働が一途なテーマ。店舗作業や物流合理化、各店舗に配送、メーカー・問屋から納入。さらに、営業・管理本部も同センターを全方位支援。地域食品スーパーとしてドミナント化を目指すものだ。1995年に立ち上げ21年目。現在推定稼働率70~80%とみられ80~90%が目安。こらから投資回収期に差しかかる。昨年11月、一般食品・菓子・日用雑貨を対象に「みよしセンター」稼働。来年1~2月、生鮮3品を強化する上で「惣菜センター」(連結子会社ドミーデリカ運営)も稼働予定。業務のIT化により高品質・低価格を同時に提供するのが狙いだ。地産地消をテーマに近隣で収穫された野菜や果物を旬で店頭に並べるほか、地域ブランドの畜産品や三河湾産の魚介類が目玉。成城石井やタカキベーカリーなどこだわりの品揃え。今期、新店ゼロ(改装2)で惣菜加工センター(2億円)を新設。同センター集約のため減益の見込みだ。日本チェーンストア協会によると、7月21日発表された1~6月度の全国スーパー売上高6兆4000億円(既存店0.4%増)と横ばい。前回、2015年度に19年振りプラス(同0.7%増)となり、食品2.5%増がリードと述べた。1~6月度食品が2.0%増でこのうち惣菜3.3%増。6月度に限ると、トータル4.4%減。食品3.3%減の中で惣菜7.0%の落ち込み。それでも衣料5.4%減、住関連6.5%減よりマシ。大手のイオンやヨーカドー、ユニーグループ再編が伝えられるのも道理。6月に英国EU離脱が決まり年内踊り場。11月の米大統領選を踏まえ年明け波乱も考えられる。

2017年5月期(連結)は、売上高359億5300万円(1.8%増)、営業利益3億1300万円(17.8%減)、経常利益3億5300万円(16.6%減)、純利益1億8300万円(17.4%減)の見通し。配当10円(中間5円)を据え置く予定。設備投資4億9000万円(前期11億4400万円)の計画。次期出店1で内定している模様。1Q青果の単価ダウンが伝えられる。毘森公園店を3年がかりで活性化。岩津店と同規模だけに「次の100年」の初動。巻き返しが注目される。14年から上昇運。梶川社長(48)も2月から上昇運入り。朝礼にも新風が漂っていた。先祖が喜ぶことをすると自分も幸せになれるという。岡崎食品センターのほか、みよし・惣菜センターの本格稼働に傾注。岡崎市の市制100年にも呼応している。

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