昨年後半から踊り場 CKD 7月20日 (2016.07.19)
1Q 計画線上反転待ち
ピーク更新視野に新計画スタート
CKD(6407)は反転待ち。1Q計画線上。紆余曲折のうちに持ち直す見込みだ。昨年後半から踊り場。北米を除き世界経済減速によるもので、年央英国のEU離脱、南シナ海仲裁判決、トルコでクーデター未遂事件など転機。国内も参院選と都知事選を通じて与党の景気テコ入れ本格化。むしろ、限界や下振れ説が裏目に出る見通し。前期、「グローバルCKD 2015」(3年)最終年度。リーマンショックを受けて未達の中期計画(連結売上高850億円、営業利益90億円)に再び挑戦。後半円高に振れ、売上高を除き計画を下回った。しかし、成長市場向け製品強化、海外・国内拠点整備、新事業の育成など総括。4Qの追い込みが印象に残った。29日、1Q発表の予定。今期、「チャレンジCKD2018」(3年)スタ―ト。世界のFAトータルサプライヤーを目指すもので、連結売上高1000億円、営業利益100億円が目安。国内№1の製品を世界№1、新しい事業・市場を開拓。それに、事業基盤の拡大が骨子。ピークの連結売上高1042億円、営業利益129億円(2007年3月期)を視野にグローバルプレイヤーへ駒を進めるものだ。今年2月から上昇運。梶本社長(59)も同運で2023年(80周年)にかけて尻上がり。いいポジションにつけている。主力の自動機械で薬品自動包装システムが国内トップのほか、リチウムイオン電池製造システム、三次元はんだ印刷検査機でも高いシェア。機器も半導体の製造に不可欠な薬液制御、あらゆる産業に応用される流体制御機器で国内トップ。新中期計画では海外売上高を35%(前期連結27.3%)に引き上げ、国内トップクラスの製品を海外に紹介。仕様、販売、サービスなど現地ニーズにこたえる構えだ。国内(前期同70.3%)とアジア(同25.4%)に偏った販路を欧米にも拡大。前中期計画でベトナム、インドネシア、メキシコに現地法人を設立し販売拠点を増強する一方、中国とインドネシアに新工場、国内の四日市マザー工場化、本社に自動機械新棟を立ち上げるなど後押し。製品と販売、生産のグローバル化に踏み込んだ。高い目標を掲げ地道に実現を目指すという。前期末、自動機械140商品群、機器7000商品群・50万アイテムを数える。
2017年3月期(連結)は、売上高870億円(1.3%減)、営業利益72億円(11.2%減)、経常利益同(11.1%減)、純利益48億円(12.1%減)と慎重な見通し。配当26円(中間13円)を据え置く方針。設備投資58億円(前期78億円)の計画。自動機械190億円、機器680億円見込み踊り場そのもの。基準レート1ドル107円。中国新工場とタイ、マレーシアに次ぐインドネシア新工場がポイント。メキシコ現法が回り出すと事業100年に目星。ドイツのハノーバーメッセで周回遅れといわれるIoTの時代をキャッチアップ。前期20年振りリニューアルした食品包装機も独自の地歩がある。