証券ビュー

企業レポート

期末配当に注目  電話施設 1月5日 (2011.01.05)

会社に社長も上昇運

光回線普及に新たな手がかり

企業HPご案内 企業レポート

日本電話施設(1956)は底固め。昨年11月2日上方修正したが、依然として一進一退。

反転のきっかけ待ちだ。NTTの光回線普及を巡るもので、2015年100%を目指す総務省の構想がこなれずじまい。大臣交代、NTT分割見送りを通じて料金や設備、サービスの詰めを欠き、期待先行の揺り戻しがきている。NGN(次世代ネットワーク)、ブロードバンド(高速大容量)移行を前に避けて通れない場面。実際に光回線を契約した世帯がこれまで3分の1にとどまり、残り3分の2が反転のエネルギー。その点、来年4月からNTTが「フレッツ光」のサービス料金を40%程度、接続料金も25%を目安に引き下げる意向を固めたのが新たな手がかり。来期光事業の黒字転換を見込むNTTにとっても踏ん張りどころだ。07年7月NTTから着任し、09年6月トップになった伊藤社長(58)の出番もこれから。2011年は会社、社長も上昇運だけに反転のきっかけを掴みそうだ。14年(設立60年)が次世代の節目。もう一皮むけるところにきている。

2Q連結累計は、8%増収、営業利益5億1900万円、経常利益6億9800万円、純益3億7800万円の折り返し。計画を上回った。プレイヤーが多く単価が厳しいというが、前期から進行基準になり、官公庁やモバイル系の繰越工事を消化。受注は比較的堅調で施工が順調に進み採算も改善した。しかし、後半慎重である。11年3月期(連結)は、売上高675億円(4%減)、営業利益12億円(25%増)、経常利益14億円(16%増)、純益7億円(23%増)と修正なし。中間配当5円に対し期末未定のまま。3Q発表(2月14日)が注目される。NTTの対応がはっきりすれば、期末配当も決まるとみられ、市場でも見直される公算が大きい。

>>購読ご案内