問題は3Q以降 石塚硝子 10月25日 (2010.10.25)
猛暑の2Q予想以上
失地回復し踊り場入り
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石塚硝子(5204)は好調。猛暑の2Q予想以上。計画を大幅に上回る折り返しだ。主力のびんが15年ぶり数量増になったほか、PETプリフォームや紙容器など連結9%前後の高い伸び。リーマンショックのリバウンドがうかがえる。問題は3Q以降。10月19日の中国0・25%利上げが物語るように、世界的な景気減速、円高株安、政策支援の反動など踊り場とみられるためで、9月30日上方修正を発表してから下げ始めた株価が先行指標。10月21日142円の安値をつけた。4月26日述べたように、中国広東省のガラス食器新工場(日産60トン溶解炉1基と押し型成形機2ライン)立ち上げが今後の試金石。初の海外拠点だけに尖閣沖事故、ノーベル平和賞のもん着が気になるところ。なるほど、09年(創業190年)と11年(設立70年)が節目にあたり、10年は踊り場にふさわしい。4月22日に新「中期経営計画」を発表しており、「自分が変われば会社が変わる」、連結売上高560億円(経常利益17億円)を掲げるなど手を打った。あとは情勢変化に適応し実現するのみだ。
2Q連結累計は、5%増収、51%営業増益、61%経常増益、91%減益。純益を除き予想外のリバウンド。一連の生産体制再構築、コストダウンに猛暑特需、大型景品受注、ハイボール人気(乙類焼酎一服)など支援材料になった。姫路工場の2炉撤収と有価証券評価損(7億円)で10億円の特損を計上している。
11年3月期(連結)は、売上高547億円(1%増)、営業利益15億円(11%増)、経常利益12億5000万円(14%増)、純益3000万円に見直した。純益を除き強含みの印象。配当は1円復元し期末4円の予定。今年失地回復したが、来年乱気流が起こきやすいという。前半が見どころになりそだ。