証券ビュー

企業レポート

来年の仕事取り込む   名古屋電機   6月1日 (2016.05.31)

前期4Qから尻上がり 

上場当時の売上高上回る見込み

 企業HPご案内   前回の企業レポート

名古屋電機工業(6797)は回復。前期4Qから尻上がり。今期上振れも考えられる。前回述べた情報装置の大口案件を受注し、6月から検査装置の新製品を投入。売上高が2000年9月上場当時の164億円を上回る見込みだ。今年4月、創業70周年。気合が入っている。09年招へいしたパナソニック(6752)OB干場社長(67)のパートⅡ。第2の創業に相当するもので、直前期10年振り売上高150億円を突破し、2017~20年度ピーク(1997年度223億円)更新を打ち出した。道路情報板予算減少、自動運転の対応など情報装置、検査装置、照明・車載事業を再構築。次世代のビジネスモデル確立が狙い。昨年2月第一実業(8059)と資本業務提携し検査装置事業を譲り受けたのをはじめ、日本信号(6741) と資本業務提携。M&A関連でアンリツ(6754)とタイアップするなど徐々に事業領域拡大。5月26~27日伊勢志摩サミットにアジアとアフリカ7か国、5つの国際機関が拡大会合に参加。やがてビジネスチャンスがやってくる。6月24日就任予定の日本信号塚本社長(57)が愛知県と名古屋のよしみでピンときた。今後アジア、アフリカに鉄道や交通、道路関連のインフラ需要が山ほどある。国内がメインで情報装置の更新需要推定7割。新規参入もあり競争激甚だが、これまで70年の実績がモノをいう。2014年調整運明け。翌年追い風が吹き始め上昇運に入った。それに、干場社長が16~17年運気好調。ビジネスチャンスに違いない。新たな手掛かりが名神高速道路を管理する中日本高速で30年超6割、東日本と西日本を合わせ3社で同4割ともいわれる改修着工延べ3兆円。何が出てくるか楽しみだ。一方、新名神関連38億円を受注し手持ち高水準。にもかかわらず、来期も増収を見込み受注に意欲。検査装置の場合、今期25億円(前期15億8500万円)、来期さらに上積みを目指す。前期発表したソーラー式車載標識装置をはじめ新製品の伸びも注目される。

2017年3月期(非連結)は、売上高170億円(19.8%増)、営業利益3億3000万円(143.5%増)、経常利益3億7000万円(119.2%増)、純利益3億円(23.8%増)の見通し。配当10円(中間5円)を据え置く予定。3月23日、6月29日付新任2人を含む8人の取締役人事を発表し助走。1Q 飛び出した。2Q 以降予断を許さず来年の仕事も取り込むという。いい判断で期待をもてる。

>>購読ご案内