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企業レポート

堅調な折り返し 岡谷鋼機   10月12日 (2011.10.11)

通期据え置きに含み

3・11から次の流れつかむ

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岡谷鋼機(7485)は堅調。予想を上回る折り返し。中間1円増配し期末前期のまま。3・11から流れが変わった。7月5日中間期予想発表、9月28日上方修正によるもので、通期予想据え置きに含み。震災直後の初動がもたらした。急ピッチに復旧したサプライチェーン、電力不足克服、中国やアジアなど根強い新興国需要が手がかり。事実、鉄鋼(2Q連結累計1%増収)はじめ情報・電機(同7%増収)、産業資材、生活産業全部門増収。「震災直後にしてはまずまず」(岡谷社長)の経過。1Q、訴訟和解に伴う貸倒引当金を20億円戻し入れ特益に計上した。欧米信用不安・景気減速、新興国のインフレ、円高など3Q以降流動的で国内の復興需要も待機状態。今後「よくて横ばい」(同)と慎重である。しかし、7月ベトナムとインドネシアの現地法人営業開始。ベトナムが年商50億円ペースのほか、トヨタの決意表明からインドネシアも予想以上とみられ、中国とアジアの市場拡大が明るい材料。1974年のタイ子会社立ち上げから約40年実績があり、新中期計画2013年度海外取引比率30%(2Q連結累計26.6%)目前になった。ミクロでは09年(創業340年)を節目に収束の10年と考えられ、失いかけたバランスを取り戻す場面。行動力があり適応に見どころ。直近上昇運で踊り場にある。

2Q連結累計は、3%増収、同営業減益、同経常減益、68%増益。健闘している。震災の影響を受けながら外需中心に持ち直しているためだ。2012年2月期(連結)は、売上高6500億円(1%増)、営業利益85億円(同)、経常利益100億円(同減)、純益75億円(2.5%増)と修正なし。中間12円に対し期末配当11円の予定。設備投資31億円(前期26億円)の計画。通期で鉄鋼と生活産業が減収のほか全体の伸びも一服する見込み。慎重だけに3Q(前期1月11日)、4Q発表(同4月7日)が楽しみだ。昨年3月連結子会社になった六合エレメックが省エネ・エコを網羅した新社屋を名古屋市内に建設中。年内にも完成の運び。11日871円(1株当たり連結純資産1597円)で引けたが、来年にかけて中間反騰の公算大。3・11から次の流れをつかんでいる。

 

 

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