反転持ち越し 中京医薬品 12月15日 (2015.12.14)
これまでにない雰囲気
10年後本格的なビジネスチャンス
中京医薬品(4558・JQ)は反転持ち越し。3、4Qにかかってきた。10月23日の下方修正によるもので、4月稼働した鈴鹿新プラントと6、7月新設営業所の立ち上げ費用増が主因。需要期の3Q計画をクリアしている模様だ。前期旧パッケージの除菌消臭剤関連7300万円、一部商品の簿価見直し2億5800万円を計上しあく抜けした。しかし、4~6月期に続き7~9月期もGDPがマイナス成長。消費増税のほかドラッグやコンビニ、ホームセンターなど競争も激しい。このため、2Q累計1.8%増収(前期11.8%減収)にとどまった。新プラントが目標を下回り、オープンした上越と久留米営業所も仕込みの段階。前期営業赤字(2億6700万円)転落の引責で常勤役員の報酬を今期一杯減額。10月9日役員人事発令を通じて巻き返し。卸売(2Q累計46.6%増収)や売水事業(11.8%増収)に対しコア事業配置(同5.1%減収)の反転が注目される。配置は大手の富士薬品、常盤薬品、廣貫堂など指折り。富士がドラッグシフト、常盤はノエビア傘下になり、独立系で廣貫堂(1876年創業)が語り継がれる程度。同社も大手の一角だ。配置販売の市場規模2000億円、配置薬900億円といわれ、前回述べたベトナム、タイ、カンボジアのほか中国やアフリカなどインフラが不十分な国で「日本の薬がよく効く」と一定の評価。同社は、今年2月中日新聞に紹介された町井恵理さん(37)に面識があり、彼女が大阪府出身の薬剤師でマザー・テレサ施設のボランティアを経てアフリカ・ニジェールで7年感染症予防に取り組んだ経緯から、新たな展開も考えられる。売上高の0.1%を原資に1994年始まった「きずなアシスト」(国際社会貢献活動)から21年になる。受け売りだが、国内の高齢化が加速。65歳以上が3000万人を超え、800万人を数える団塊の世代が75歳以上になる10年後に本格的なビジネスチャンス到来。40歳以上の顧客が多いだけに、仕込み次第で2019年(創業70周年)からリターンが見込まれる。今期の修正を踏まえ、中期計画の売上高66億円、営業利益3億3000万円(17年3月期)が反転の目安。原油安の最中、自助努力が決め手。これまでにない雰囲気に包まれている。
2016年3月期(非連結)は、売上高60億2000万円(0.1%増)、営業利益8500万円、経常利益1億円、純利益2000万円に見直した。配当5円(期末2.5円)を据え置く予定。10月1日発売した澪シリーズ第2弾。美容パック「澪MI-Oバブリングジェル」。炭酸泡パックのスペシャルケアが話題を呼び雑誌クロワッサンに紹介された。事業開発に多数女性が参加し保険サービスでも実績を積んでいる。3Q追い込み、4Q来期の準備。現在区間新の営業所もみられ、全国67ヵ所配置復活の矢面に立っているのが現状。卸部門の商品開発、新プラント稼働率アップも急務という。2016年調整運明け。山田社長(70)が上昇運で面白い年になる。半田は蔵のまち。赤レンガ建物が明治31年旧カブトビール醸造工場。東京駅、横浜新港埠頭倉庫につぐもので7月から一般公開。このほか半六庭園、ミツカンミュージアムなど市も復活のアドバルーンを上げた。