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企業レポート

反動こなす福島印刷  10月05日 (2010.10.05)

やがて相当な水準訂正

主力追い抜くDM・DP関連

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福島印刷(7870・名2)は反転。増収確保が手がかり。今期大幅な増益を見込んでいる。4月2日述べたように、DM・DP関連サービスの受注増によるもので、前期1Q30%、2Q16%、3Q49%、通期でも24%伸びて最高。受注高54億円(4%増)のうち41%(直前期34%)を占めた。従来の主力ビジネスフォーム関連27億円(3%減)に対し22億円の実績。このままいくと今期追い抜く。国内外景気減速、円高株安、「2番底」懸念など踊り場。広告宣伝費やIT化に伴う紙媒体減少が続いているが、得意先の販促告知、通知業務中心に設計から価格見直しまでトータルな提案が決め手。去年2月「ラテックスパック」(圧縮ハガキサービス)投入が反転の口火になった。独自技術の「ならでは」製品・サービスが付加価値の源泉。先行した06年第2工場棟建設と高速8色輪転機導入、08年高速インクジェットプリンター追加で前期償却負担4億9300万円(直前期4億7800万円)。見込み発進の反動を吸収したようだ。

前期(非連結)は、4%増収、営業利益5700万円、経常利益4100万円、純益700万円と2期ぶり黒字転換。10月1日修正したが計画線。4Q(6~8月)伸び悩んだ。ユーロ危機、円高の影響とみられ、底入れしたものの反落。底固めが続きそうだ。

11年8月期(非連結)は、売上高55億3000万円(3%増)、営業利益1億9200万円(3.3倍)、経常利益1億6800万円(4.1倍)、純益9600万円と強気の見通し。1円増配し9月配当(中間4円)の予定。組織改編により首都圏と関西の営業拡大に意欲。「ポジティブな設計」(つくる前からコストダウン)を推進し全社で受注をものにするという。08年(創業80年)が最大の節目。10、11年正念場。12年から上昇運とみられる。財務は堅実で予想配当利回り、1株当たり純資産593円。やがて相当な水準訂正がありそうだ。

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