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企業レポート

次第に本格化 福島印刷 10月6日 (2015.10.05)

ブレークスルー現実味 

材料豊富でもち合い放れ第2幕

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福島印刷(7870)は反転。三角もち合い放れ。次第に本格化しそうだ。IPDP(事前通知)、DMDP(販促)サービス中心に業態転換急ピッチ。直近2期売上高最高。追って利益もピーク更新が見込まれるためだ。3月北陸新幹線開通を助走に11月郵政上場、来年1月マイナンバー制度実施。さらに、同2月廣済堂(7868)と共同でDM・BOD(ブックオンデマンドサービス)推進を巡り埼玉のサテライト工場稼働など材料豊富。首尾よくいけば、来期をピークに償却負担減と相まって採算改善。1997年8月期に計上した営業利益5億5200万円更新も視野に入る。絶好のポジションにつけた。9月25日発表した前期の上方修正が手掛かり。7割赤字といわれる印刷業界で2期連続増収増益。需要期一巡の4Q販促で追い込む一方、年金資産の評価益を計上。反転の足場を固めた。事実、2022年にかけて新幹線の金沢~敦賀延伸が決まったほか、郵政上場の余波、マイナンバー制度に伴うシステム投資や通知業務など数年続くとみられる。年金機構の情報流出をきっかけに個人情報保護の問題が再燃。電子政府の推進やセキュリティ―投資も不可欠な情勢にある。このため、1991年8兆9000億円をピークに現在6兆円割れの印刷業界にとって起死回生のビジネスチャンス。凸版印刷(7911)や大日本印刷(7912)、共同印刷(7914)など大手数社と一線を画し同社にもお鉢が回ってくる。経産省の統計によると、2015年7月の商業印刷生産118億円(前年同期比7.8%増)。直近1年9.8%増。12年6月から13年9月にかけて減少したが、2年近く回復基調。利用者の購買履歴を参考に各々対応したチラシ、DMの増加が目立つという。にもまして、6月に発表した廣済堂と業務提携がユニーク。まだ市場がなく模索中というが、高品位デジタル印刷とITソリューション機能を駆使して顧客の事業活動を支援。3年後、DMとBOD計10億円の触れ込み。互いに保有する経営資源を効率的に活用する事業最適化システムでコストとリスク改善が狙い。2017年度10億円(倍増)といえば、パックサービスもそうで他の追随を許さない。

2016年8月期(非連結)は、売上高62億円(2.9%増)、営業利益2億1700万円(47.2%減)、経常利益2億2300万円(46.2%減)、純利益7100万円(74.1%減)の見通し。前期1円増配し12円配当(期末7円)にしており、10円(中間5円)に戻す予定。設備投資9億7300万円(前期7億2100万円)の計画。昨年後半から上昇運入り。2016~17年まで続く。下畠社長(60)も同運で追い風。今、来期ブレークスルーに現実味がある。社員のIT教育に熱心な上、本社受付のエントランスでもセキュリティ―が厳格。2018年(創業80周年)にかけて三角もち合い放れ第2幕。材料豊富でスケール拡大が見込まれる。

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