前期から尻上がり 一六堂 8月4日 (2015.08.03)
既存店の改装に着手
2017年度から八重洲口再開発
一六堂(3366)は堅調。前期から尻上がり。一段と締まってきた。これまで店舗(前期末80)の異動なく既存店の改装に着手。質的、人的な見直しに取り組んでいるためだ。リピーターの取り込みが狙いとみられる。3月18日、「八吉 横浜西口店」の利用客2人からノロウイルスが検出され、25日以降5日間営業停止。過失の有無にかかわらず改善、再発防止に努め事なきを得たのが大きい。7月10日、1Q発表によると2.8%増収。人件費や修繕費増など46.5%営業減益だが、テコ入れした店舗の採算が順次好転し通期同増益の見通し。6、7月よし。8月がポイントという。前期、新業態2、業態変更3、閉店1。今期、出店3(計画)のほか既存店の改装一色。前期の設立20周年、上場10周年を節目に折り返した印象。5月28日の株主総会。約40人出席し30分といわれ質問2。優待に関するもので、増収増益だけに文句のつけようがない。7月27日、日本フードサービス協会が発表した外食市場6月の動向によると、全体で売上高97.7%、客数96.6%と2ヵ月振りマイナス。このうち、パブレストラン/居酒屋同94.9%、同95.5%と4カ月連続前年割れ。居酒屋に限れば同93.8%、同94.1%と苦戦。一般にもファーストフードの日本マクドナルド、若者離れと値上げで赤字に転落した和民が存亡の危機に追い込まれた。6月の動向を仔細に見ると、パブ・ビヤホールが同99.5%、同101.0%と比較的確り。同社の場合、昨年8月オープンしたビストロが若者、同10月有楽町のビアレストラン(1棟借り)も若者と年長者の間で人気。全19業態80店舗のうち、96年出した五大陸(2)黒㐂(8=博多もつ鍋)が取り残された模様。全国12漁港、3卸売市場の買参権を持ち首都圏主要ターミナル駅、山手線沿線主要駅にピンポイント出店。能力と実力次第で年収業界トップクラス。しかも、2020年東京五輪、27年リニア開業を視野に、2017年度から三井不動産(8801)と東京建物(8804)が約6000億円投入し八重洲口再開発を表明。50階建てビル2棟着工(250m級)し政府も支援。現在4位といわれる東京をロンドン、NYと肩を並べるトップクラスの国際都市に後押する構え。2棟の地下2万㎡に大型バスターミナルができると成田・羽田と都心のアクセス様変わり。このほか、2011年1棟借りに成功した新橋もSL広場に複数の超高層ビル再開発が持ち上がり願ってもないポジション。これから数年大チャンスが到来する。柚原社長(48)が冷静で心強い。