国内収束し海外シフト
リーマンショック後区間新続出
シロキ工業(7243)は好調。1、2Q上方修正し3Q発表(2月2日)待ち。リーマンショック後に区間新が続出している。06年から事業再構築急ピッチ。むしろ、同ショックで弾みがついた。売上高800億円で利益確保にめど。懸案の米国、中国、タイなど海外の稼ぎが増えているためだ。昨年11月に東急が1377万株(222円)手放し、アイシン1125万株(3位)、トヨタが1759万株(20%)取得し筆頭株主。東急は1164万株で2位にとどまるが、トヨタの持分法適用会社となり同グループ色が濃くなった。ちなみに、取引先の63%(2Q連結累計)がトヨタ系。シロキは小型車の部品に強く、アイシンとシート部品で連携できるのも支援材料。1月12日329円の戻り高値をつけ、東急が手放してから100円以上あがった。3Qから従業員の人事考課を相対評価にしたほか、2013年以降GMに軽量ドアサッシ納入が決まるなどいい風が吹いている。国内が収束する一方、中国向け投資を回収。昨年インドを立ち上げ、今年から一段と海外シフト。2011~13年50億円程度の新規投資になる見込み。ひところ300億円あった有利子負債が163億円(2Q連結累計)になったが、当面100億円が目安という。さらに、キャッシュフロー100億円確保(前期末75億円)に向けて意欲十分。社運は今年絶好調だけに半年、1年後が楽しみだ。
11年3月期(連結)は、売上高1200億円(7%増)、営業利益64億円(2.4倍)、経常利益57億円(2.6倍)、純益76億円(3.2倍)に見直した。配当は期末も2円の予定。懸案の代行返上益71億円を計上する。06年(60周年)を契機に一皮むけた。昨年11月以降円高株安が一巡し、さらに上方修正も考えられる。新年度は楽観できないが、すでに手を打っており、前半から飛ばしそうだ。