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企業レポート

反転し増収増益 ヨシタケ 6月24日 (2015.06.23)

海外のYWTリード 

今、来期ものにすると化ける

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ヨシタケ(6488・JQ)は反転。連結増収増益の見通し。3円増配の24円配当を表明した。連結子会社YWT(ヨシタケ・ワークス・タイランド)の稼働本格化。生産性の大幅な改善が見込まれるためだ。延べ25億円投入した「海外本社」がリード。東南アジアをはじめ中東、米国など販路拡大が見込まれる。前期計上した厚生年金基金の特例解散方針決議に伴う退職給付費用1億9000万円、YWTのタイ旧工場・同用地減損1億7800万円であく抜け。旧工場用地売却を決定し、4年振り洪水前の状態に戻した。新工場の糊代が大きい上、マーケットに精通した営業活動、海外調達、歩留り好転など支援材料。減圧弁をはじめ自動調整弁の専業メーカーだが、ユニット化を進め配管システムをトータルで提案する会社に生まれ変わろうとしている。単体は、前期1億3000万円営業赤字から2億円程度黒字転換が見込まれ、親子揃って堅調なスタート。前期2億2000万円計上した持分法収益拡大も考えられる。6月1日発表された法人企業統計(1~3月期)によると、全産業の設備投資13兆1294億円(7.3%増)と8四半期連続前年を上回り、同15日の月例経済報告でも設備投資を6ヵ月振り上方修正。基調判断14項目のうち唯一のもので製造業、非製造業ともに増加。更新が大半といわれ、政府の後押しもあり今、来期追い風になりそうだ。前回述べた地元名古屋駅前再開発、東京五輪、リニア新幹線、さらに伊勢志摩サミットなど特需も手掛かり。現在見積もりやオファーもなく手探りの状態というが、今後具体化するのは確実で10年、20年でなしに50年、100年に1度のプロジェクト。リーマンショック、東日本大震災、タイ洪水、欧州金融危機、円高デフレ、中国の不動産バブル崩壊など落ち込んだ反動のリバウンドが予想される。事実、今期は連結売上高が最高の見通し。会社が昨年後半から上昇運。山田社長(45)も同運で2016、17年弾みがつくポジション。ビジネスチャンスを迎える。ものにしないと12年後にお預けだ。来年4月、YWT設立20年を数えもう一皮むける場面。これから3年、親子のほかグループも様変わりになる可能性がある。

2016年3月期(連結)は、売上高67億5000万円(5.9%増)、営業利益4億8000万円(4.7倍)、経常利益7億5000万円(29.6%増)、純利益5億1000万円(81%増)の見通し。1Q続伸で推移。2Q以降慎重だが、国内と海外トータルで確り。前期まで4年、足を引っ張っていたYWTのインフラを一新。負荷が一掃され期待にこたえるところだ。市場では5月13日の上方修正を受け、同22日1017円の戻り高値をつけている。バルブは成熟した商品。日本の場合、工場やビル、病院など民間設備投資の影響が大きく新規参入の余地がない。同社の場合、2005年の愛知万博で幅広く使われ高い評価。今後、コアの減圧弁中心に丹念なつくり込みが受ける。2024年(80周年)にかけてビジネスチャンス。今、来期ものにすると化ける。

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