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企業レポート

落ち込み取り戻す アイケイ 5月11日 (2015.05.08)

美容と健康に的絞る 

TVショッピング反転のノロシ

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アイケイ(2722・JQ)は4Q反転。1~3Qの落ち込みを取り戻す見込み。材料含みとみられる。1月7日の下方修正を受けたもので、円安と消費増税に伴う個人消費の低迷に対し、2Q から連結対象のプライムダイレクトが貢献。新年度につながりそうだ。1~3月期デフレギャップ解消、貿易収支黒字転換が予想されるためで、原油安のほか業界大手の賃上げ、設備投資再開など4~6月期の新たな手掛かり。2012年(創業30年)を境に従来の通信販売からメーカーベンダー(製造と卸の一本化)に転換。美容と健康に的を絞った商品戦略を打ち出した。BtoBtoC、BtoCを通じた販売戦略や「LB」(PB化粧品)を口火に東南アジア向け海外戦略の具体化もこの一環。現在営業赤字のスキンフード事業(3Q連結構成比8.2%)、ITソリューション事業(同1.6%)にも共通している。昨年8月、簡易株式交換によりプライムダイレクトを完全子会社化。9月から6年半振りに再開したTVショッピングが反転のノロシ。ダイヤをコーティングしたフライパン、目もとに貼ると皺がのびる美容シールなどヒット。たちまち収益に跳ね返りポテンシャルが高い。地上波、B S、CS各放送局の有利放映枠によるもので、コンスタントに実績をつんでいる模様。月に1、2新製品を投入し、1日30回流すとして年10億円レベルの試算もある。2013年6月、「LB」を目玉に立ち上げた海外事業が販路を開拓した矢先、TVショッピングで人気を集めた日本の商品が東南アジアに広がると二の矢、三の矢。相乗効果を期待できる。同社は来年から上昇運に入るが、プライムダイレクトは今年から本格的な上昇運。このため、仕込みがものをいいそうだ。

2015年5月期(連結)は、売上高121億円(1.2%増)、営業利益1億2000万円(14.3%増)、経常利益同(15.5%減)、純利益2500万円の見通し。配当は期末18円を据え置く予定。3年後、連結売上高150億円が視野に入ったような印象を受けた。2月、大阪にオープンした新業態「日本精品館 RANK-IN」も反転の材料。インバウンド(訪日外国人)を対象に地下鉄なんば駅から徒歩2分戎橋近くの好立地。化粧品、健康食品、雑貨など日本ブランド300点。免税コーナーや売れ筋、流行しそうな商品をリストアップ。5年後(東京五輪)に向けて可能性を探っている。年初来、時価総額が連結純資産(14億4800万円)を上回り、今にも飛び出しそうな姿になってきた。

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