証券ビュー

企業レポート

反転の足場固める 中京医薬品 4月21日 (2015.04.20)

 

若手の顧客獲得テーマ 

鈴鹿の水ビジネス起死回生の口火

企業HPご案内   前回の企業レポート

中京医薬品(4558・JQ)は脱皮間近。反転の足場を固めた。これまで2年、事業領域の拡大を目指す中期計画によるもので、4月1日約3億円投入した三重県鈴鹿市のアクア新工場、物流倉庫・販売拠点開設。ワン・ウェイ方式を採用し営業エリアを全国に広げたのが決め手。成功するとコア事業の配置、生活流通事業に跳ね返るとみられ、5月15日に予定している決算発表を通じて新たな中期計画が明らかになる見込み。鈴鹿は伊勢と並びパワースポット。日本書紀に市内の地名由来が伝説に登場するほか、全国に2500ある猿田彦の総本宮で椿大神社が守り神。山系の水がとりもつ絶好のロケーションになった。前回述べたように、昨年も伊勢神宮に奉納する一方、近隣自治体や鈴鹿市と災害時に供給する協定を結び満を持したもの。従来のツー・ウェイ方式とトータルで3年後5万軒(直近2万4000軒)、15億円が目安。全国65ヵ所の営業拠点が対象で、得意先が30万軒から24万軒に絞られ、密度が上がっただけに締まって見える。東日本大震災後、原発事故をきっかけに需要が急増した家庭向け水ビジネス。関東と東北が中心に顧客の期待にこたえるのが先決。賃上げ、原油安、株高など2015~16年実力以上の景気回復が予想され、タイムリーなスタートになった。法改正に伴い従事者が2万人を切ったといわれる配置薬業界。300年有余の先用後利、懸場帳(かけばちょう)、三方よしといったノウハウがオフィス街や海外で受けている。前者が1個100円で手に入る「オフィスグリコ」や余り見かけない薬のケース。後者はベトナム、タイ、カンボジアなどインフラが不十分な国で「よく効く」といわれる日本の配置薬。性善説にくみするもので、同社にとって鈴鹿の水ビジネスが起死回生の口火。現在最悪の配置業界復活につながる。FC事業で断トツの岩手中京医薬品が手本。あらゆる面で本社より上。顧客に尽くし頼りにされている模様だ。来年から上昇運。伊那食品工業の年輪経営を念頭に「置き薬講習」で資質向上。ヘルス・ケア(配置)、ライフ・ケア(生活流通)、アクアマジック(売水)事業を通じて次世代のビジネスモデルを再構築している。

2015年3月期(非連結)は現在集計中。昨年10月29日、売上高61億2000万円(8.9%減)、営業利益1億2100万円(38.7%減)、経常利益1億3100万円(37.3%減)、純利益6500万円(50.1%減)に見直した。配当5円(期末2.5円)を据え置く予定。むしろ、底堅い印象を受けた。モンドセレクション最高金賞や金賞を受賞したグルコサミン、プロポリス、イチョウ葉ドリンクなど配合成分を追加、改良を重ねた既存商品が確り。卸部門の商品開発が課題という。新年度の営業拠点プラス2.配置薬の顧客が高齢化する中で水ビジネスを通じて若手の顧客獲得がテーマ。今年は、例年にない盛り上がりだ。地元亀崎で5月3、4日潮干祭(雨天順延)。町内5組5台の山車を神崎神社に巡幸し海浜引き回し。06年国の重要無形民族文化財に指定された。

>>購読ご案内