証券ビュー

企業レポート

後半尻上がり ktk 4月15日 (2015.04.14)

現政権と重なる統合 

反転するとインパクト大きい

 企業HPご案内   前回の企業レポート

ktk(3035・JQ)は計画線上。3月27日の個別下方修正にかかわらず連結従来通り。需要期の3Q(3~5月)を迎えた。消費増税に伴う駆け込みの反動が和らぎ、1~3月デフレギャップ解消、貿易収支の黒字転換も確実な情勢。10日、日銀名古屋支店が発表した中部3県の金融経済動向によると、15ヵ月振り上方修正した3月の景気判断を据え置き「着実に回復している」という。このため、4Qにかけて反転。前期持ち越した統合効果が徐々に具体化する見通し。前回述べたように、リサイクルトナーをはじめOAサプライ商品、文具事務用品、OA機器、IT商品など消耗品ビジネスの経済合理性がテーマ。グループで川上、川中、川下を結び次世代の垂直統合型ビジネスモデルを確立。採算の改善に全力を挙げる構えだ。川上にあたる生産(アイオーテクノ)、川中の仕入れ・物流(青雲クラウンとキタブツ中部)、川下の販売(ktkとSBMソリューション)が一本化。親会社と4つの子会社を結びプラットホームとスキームをすり合わせ。大企業が先行し中小企業が追随する流れだけに後半尻上がりとみられる。前半、親会社が苦戦。消費増税の反動が尾を引き企業の買い控え予想以上。計画より3.5%減収になった。リサイクルトナーが数量でピークを更新しながら、価格競争に巻き込まれたのが主因。後半、原材料値下がりを手掛かりに採算改善が見込まれる。業界で推定550万本。同社は過去最高更新(ピーク37万本)と強気だ。06年の公開直後、トナーカートリッジのリサイクルビジネスを巡り人気化。1360円(公募価格600円)をつけた。その後もネット通販や情報セキュリティなど思惑で買われ、現在PER416倍、PBR0.8倍と不安定なポジション。ひところ売上高3億円を計上し高収益のソリューション事業を人材補強でテコ入れ。今期を底に持ち直す見込みだ。来年から上昇運。アイオーテクノが伸び盛りだけに、3、4Q締まると来期飛び出しそうだ。

2015年8月期(連結)は、売上高178億8700万円(1.2%減)、営業利益7900万円(10.5%減)、経常利益8200万円(14.1%減)、純益500万円(76.6%減)の見通し。1円復元し期末配当3円の予定。発行済株式数587万5000株、時価総額約21億円に過ぎず、反転するとインパクトが大きい。2012年12月21日を効力発生日として青雲クラウンと経営統合。2年有余経過し第2コーナーを回っている印象。ほどなく直線コースが予想される。現政権発足と重なるもので、3、4Q反転なしに第3コーナーを回れない。あらゆる手を打っている。

 

>>購読ご案内