証券ビュー

企業レポート

統合巡り踊り場 カネ美 3月18日 (2015.03.17)

4Q締まり来期の助走 

ノウハウ結集し定番商品に磨き

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カネ美食品(2669・JQ)は堅調。4Q締まり来期の助走。ビジネスチャンスが到来した。3月10日伝えられたユニーグループHD(8270)とファミリーマート(8028)統合協議開始によるもので、前回述べた一連の事業見直しも後押し。来期、テナント・外販事業ともに転機を迎える。コンビニ最大手のセブンイレブン(8183)に対抗。予想以上の業界再編につながるとみられ、大手から中小に波及。全国レベルに広がる見通し。このため、3大都市圏既存15工場のほか新工場具体化も考えられる。テナント事業の85%ユニー、外販事業の88%がサークルKサンクス(2月まで累計)だけに跳ね返りも大きい。昨年8月からファミリーマート50店舗にイーションの特徴を活かした3種類の弁当を納品。野菜、盛りつけ、彩りにこだわったものでアタリを取ったのが口火。後日5割増の77店舗に拡大した矢先、来年9月に向けて統合が伝えられた。双方の持ち株会社が東京本社といわれ、それなりの対応を迫られる。同社の場合、名古屋を本丸にユニーグループをしのぐ東西の展開が魅力。少子高齢化、核家族、女性の社会進出など構造変化に伴う中食(なかしょく)8兆円市場の拡大が手掛かり。2019年(創業50周年)が折り返し地点とみられ、ユニーグループと統合後の新会社を巡り踊り場に入った。2Q末、テナント事業の出店先スーパー279、百貨店・駅なか・駅ビル等28、外食3店舗。外販事業の納品先コンビニ5630、鉄道系コンビニ750店舗、宅配関連11生協。 目新しさより定番商品の改良が目立ち、女性の採用拡大からエリアマネージャーも誕生した。今回の統合で店舗数がセブンイレブンと肩を並べ、コンビニ2位につけるとすれば、外販事業リード。トップのイレブンと戦う前にグループ内の競争激甚。勝ち抜く上で得意の定番商品に磨きがかかった。規模拡大が予想され、変化に対応できる人材育成が課題。セブンの独り勝ちが続くと業界頭打ち。おのおの得意分野を結集して対抗し、切磋琢磨しないと発展しない。その点、同社はスーパー40年以上、コンビニでも30年以上蓄積したノウハウを総動員できる。昨年後半から上昇運。2015~17年本格化。三輪社長(45)が来年から上昇運だけに今、来期の仕込みがモノをいいそうだ。

2015年3月期(非連結)は、売上高853億8100万円(0.9%増)、営業利益25億700万円(2.1%減)、経常利益26億100万円(2.8%減)、純益13億300万円(8.4%増)と計画通り。配当50円(期末25円)を据え置く予定。設備投資5億9500万円(前期14億5200万円)の計画。2月の月次売上高によると、全社合計102.5%。前期消費増税の駆け込みを勘案しテナント事業の既存店105.1%(外販事業同99.4%)が光る。累計でも101.1%と健闘。3月一段と締まっている。17日、3550円をつけ戻り高値を更新した。

 

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