次世代途上 シーキューブ 6月23日 (2011.06.23)
今年から3年安定・上昇運
NGNに備えスキルアップ
シーキューブ(1936)は次世代途上。さなぎの状態。ウォーミングアップに入った。09年度下振れしたNTT東西地域会社の「フレッツ光」純増頭打ちによるもので、06年度立ち上げた中期計画(5年)を見直し、10年度から新たに同(3年)を表明。技術者育成、作業基地整備、施工体制強化などNGN(次世代ネットワーク)に備えスキルアップが狙いだ。連結売上高600億円、営業利益24億円(13年3月期)が目安という。
しかし、ネットの時代に固定電話サービス、地域によって組織を東西に分割したNTTがベース。東西格差も広がっており、昨年末2020年までにブロードバンド通信の全世帯普及を唱えた原口ビジョンが眉つばもの。光回線の割高感解消も課題とみられる。このため、NGNの実体を巡り手探りの状態が続く。にもかかわらず、これから3年スキルアップは不可欠で、人材はじめ次世代インフラが決め手。2014年(60周年)に解答が出ているはずだ。
前期(連結)は、8%減収、28%営業減益、29%経常減益、26%減益。計画を下回った。
昨年10月23日、同11月13日下方修正し採算改善に取り組んだが、受注高468億円(7%減)、受注減45億円(17%減)にとどまり期末も盛り上がりに欠けた。NTT(4%減)よりその他(11%減)、情報サービス(7%減)の落ち込みが大きく。次期そろって反転する見込み。
11年3月期(連結)は、売上高520億円(9%増)、営業利益18億円(3.5%増)、経常利益19億円(1.5%増)、純益10億円(3%増)と慎重な見通し。配当は12円(中間5円)を据え置く予定。設備投資19億円(前期30億円)の計画。昨年9月春日井と瀬戸・長久手に用地を取得し戦略拠点とするほか、鈴鹿にも別棟を新築。東・名・阪の受注拡大を念頭においている。昨年11月、東海4県下の地デジ改修工事を受注し、来年7月の追い込みが見ものだ。今年は安定・上昇運。3年続くという。やがて、昨年7月の戻り高値350円(前期末1株当たり連結純資産918円)を抜いてくる。