証券ビュー

企業レポート

新たな局面 今仙電機   8月17日 (2010.08.17)

独立系だけに化ける

来期、緊急避難措置を解除

 

企業HPご案内 企業レポート

今仙電機製作所(7266)は堅調。前期2Qから予想以上。8月6日発表した1Qしっかり。市場縮小に対応し利益確保のめどをつけた。しかし、米欧中の景気減速、円高、10月以降エコカー減税・補助金打ち切りなど新たな局面。来期から高い生産性を実現するため、目下、品質・安全・環境と新製品開発・先進加工技術による生産体制、事業性構成最適化に傾注。今、来期リーマンショックに伴う軌道修正を終了し、復活の第一歩を踏み出す構えだ。

焦点は、07年立ち上げた九州イマセン、次世代岐阜工場のほか、広州、タイ、インドなど海外生産拠点を結ぶ中国・アジア戦略。日系メーカーの世界生産に対応するもので、独立系(筆頭株主ホンダ106万株=5.9%)だけに化ける公算が大きい。海外売上高は連結ベース4割を占め、うちアジアが6割でポスト金融・財政危機の鍵を握る成長センター。全体の過半、6割を超えると次世代レベル。それに航空機用ワイヤーハーネス、福祉機器(電動車いす)など関連市場拡大が見込まれる。2012年(創業80年)が目安。今年から上昇運で3年続くという。

1Q連結は、44%増収、営業利益18.6倍、経常利益4.5倍、純益13.9倍とリバウンドに弾み。政策支援が追い風になった。

11年3月期(連結)は、売上高773億円(4%増)、営業利益53億円(2%増)、経常利益同(0.45897)、純益31億5000万円(3%増)と強含み。1Q飛ばした印象だが、円ドル90円で臨んでおり通期慎重。1円復元し18円配当(中間9円)に戻す予定。復活をめざす中期計画(3年)に沿ったステップ。前期ずばり決まり2期目に入ったが、3Q以降波乱含み。円高が気になるところだ。しかし、来期、緊急避難措置を解除する見込み。4月27日1615円を高値に懸念材料を織り込んでいる。9月3,4日、日経IRフェア2010(東京ビッグサイト第一ホール)に出展する。

>>購読ご案内