3Qが踊り場 サーラ住宅 6月16日 (2011.06.16)
連結上方修正で折り返す
具体的な反転材料手がかり
サーラ住宅(1405)は復調。持ち直した。昨年12月14日、6月7日の修正発表によるもので、前期ほぼリーマンショックを吸収し、3・11から震災対応待ったなし。ピンチに違いないが、チャンスとも受け取れる場面。事実、連結上方修正で折り返している。上期連結住宅受注90億円(16%増)、同部資材仕入れ74億円(同)が手がかり。しかし、震災や原発事故の影響が明らかになっても、国会が紛糾し復興、原発収束に時間がかかる。このため、3、4Qも慎重で通期計画通り。昨年12月14日発表した第1次中期計画初年度の数値実現に尽きる経過。名古屋牧野ヶ池、知多日長、四日市生桑、さらに岡崎と豊田にかかる大型分譲地など具体的な反転材料。これまでにない逆境にかかわらず地についた健闘ぶりだ。外断熱・二重通気工法をベースに、長期優良住宅「NOVA‘10」、上位グレード「KanonG‐S’10」が受けている。4月の住宅着工は6万6757戸で2ヵ月ぶりに増加。前年同月に比べ0.3%増、季節調整済み年率換算値79.8万戸と低水準。エコポイントが7月末に短縮され心許ないが、震災に伴う復興需要は確実で来年以降本格化。3、4Q踏ん張りどころだ。2年前に牧野ヶ池で「エコタウン」住宅を発売。太陽光発電や太陽熱温水器、ガスエンジンで発電し排熱も利用する「エコウィル」、高効率ガス給湯器「エコジョ―ズ」など投入。割安にしてアプローチをつけた。まだ技術の制約もあり割高だが、5年、10年スパンで見るとEVや蓄電池同様に普及目前の経過をたどっている。
2Q連結累計は、14%増収、営業利益2億5600万円、経常利益2億6700万円、純益1億2100万円。計画を上回った。受注増もあるが、原価・販管費の改善が目立つ。11年10月期(連結)は、売上高300億円(2%増)、営業利益4億円(2%減)、経常利益3億5000万円(15%減)、純益2億円(3%増)と当初通り。配当は12円(中間6円)の予定。4Q追い込みを前に3Q発表(昨年9月7日)が注目される。09年(創立40年)を節目に収穫期入り。収斂、収束の10年に入った。今年は前半上昇、後半調整運。3Qが踊り場になりそうだ。