証券ビュー

企業レポート

9月から巻き返し  中京医薬品  11月19日 (2014.11.18)

顧客と信頼関係再構築 

売水事業15年、足場を固め脱皮

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中京医薬品(4558・JQ)はは1Q出遅れ。9月から巻き返し。3、4Q反転が見込まれる。10月29日の修正予想によるもので、保健品等(小売)の落ち込みと除菌消臭関連商品(卸売)の物流変更・シーズンオフに伴う返品が主因。駆け込みの反動もうかがえる。11.3%減収、営業損失1000万円で折り返した。1Q営業損失6000万円から改善。2Q11.6%減収、営業利益5000万円を確保。今後2割減収でも黒字を目指すという。除菌消臭等関連商品に対し消費者庁の表示指導を受け入れ懸案処理。8月まで尾を引いた。しかし、コア事業の配置薬が前年割れで利益を出しており、全社挙げて顧客と信頼関係再構築。集中して採算の改善に取り組んだ。そこで、三重県鈴鹿市のアクア新工場立ち上げが新たな手掛かり。10月建屋が完成し12月プラント搬入。年度末テストを完了し新年度稼働の運び。5月から半田市を皮切りに災害時飲料水を優先供給する協定を結び、7月鈴鹿市、8月知多郡阿久比町、同名古屋市とも締結。10月に今年も赤い箱とアクアマジックの水を伊勢神宮に奉納した。広島の土砂災害にも躊躇なくボランティアに届けられ重宝された。売水事業15年、足場を固め脱皮。黒字が定着(2Q累計営業利益1900万円)すると物販も連動する。旧聞だが、2013年度に宅配水の市場規模が推定1000億円を突破。過当競争・淘汰の時代といわれる。前回述べたように、医薬品販売会社が責任をもって安全な水をつくり届けるところがミソ。配置薬業界は、1960年の旧薬事法から09年の現行法施行まで半世紀。それから5年後、14年6月ネットや通販を認める新法に改正され既存配置が激減。新配置を加味しても昨年末従事者が2万人を切った模様。しかし配置販売の市場規模推定2000億円。大手中小を問わず業界指折りである。直近3年、モンドセレクション最高金賞、金賞を受賞。新商品開発、既存商品の改良改善に余念がない。何より、除菌消臭剤関連商品の強いアタリとその後懸案処理から販売チャンネルが拡大した。鈴鹿のアクア新工場稼働と勘案し、今、来期の仕込みが10年後を左右しそうだ。3、4Q修正予想通りという。

2015年3月期(非連結)は、売上高61億2000万円(9%減)、営業利益1億2100万円(39%減)、経常利益1億3100万円(37%減)、純益6500万円(50%減)に見直した。配当5円(中間2.5円)を据え置く予定。30年前FC事業を開始。岩手の1社今でも健在。顧客との信頼、絆を物語るもの。大手の富士薬品(創業1930年)や廣貫堂(同1876年)もそれなりの歴史。同社は、中期計画の売上高70億3000万円、営業利益3億5000万円を目指している。例年5月3、4日全国でも有数の亀崎潮干祭。15世紀応仁の乱からいい伝えがあり。同町の山車5台海岸曳き下ろしで有名。このほど、NPO法人「亀崎まちおこしの会」が篤志家の支援で発足。山田社長(69)も一躍を担うことになった。半田の亀崎駅はJR東海で日本最古「現役の駅舎」といわれ、愛知県で最初に開通した武豊線で最も乗降客が多い。

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