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企業レポート

巻き返す見通し 中央紙器   8月31日 (2011.08.30)

震災救援物資で存在感

逆境こなし前例破る成長が魅力

 

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中央紙器工業(3952)は一服。高水準のまま2Q入り。巻き返す見通し。3・11震災によるもので、自動車、電機関連が予想以上。海外(1Q連結15%)も比較的しっかり。3Q以降、3年ぶり段ボール原紙値上げ(平均10%以上)吸収が課題になりそうだ。前期最高純益(8億7100万円)を計上し体質一変。どんな逆境もこなし、前例を破って成長するところが魅力。震災では同社の開発した衝立用段ボールがひとしきり話題になった。トヨタが被災地あて救援物資を送った際4000枚の一部。それも天皇、皇后両陛下が見舞いに訪問された仙台市の宮城野体育館で被災者のプライバシーを守る間仕切りとなって登場。全国にTV放映された。映像を見た神谷社長は「お役に立ちとても嬉しい」と述べ、段ボールの可能性に感慨深げ。タイムリー、スピーディという点でワールドスター賞常連の存在感があった。省エネやコスト改善につぎ意匠、デザインを工夫し黒衣に徹するとまだ伸びる。段ボール原紙メーカーレンゴー(3941)のチャートと比較するとわかるが、リーマンショックを境に同社の付加価値が急伸し市場でも高い評価。このうえ、震災、円高を乗り越えると次のステップ。2017年(60周年)が目安。その点、海外の現地対応に意欲。若手社員を半年単位で派遣。中国、マレーシアの既存拠点が変わりつつある。

1Q連結は、5%減収、10%営業減益、8%経常減益、9%増益。8月3日発表した通り。前期14%増収、60%営業増益と区間新だけに、震災をかぶり当然の一服。これといった特損もなく、復興需要の初動もうかがえる。12年3月期(連結)は、売上高130億円(1%減)、営業利益15億円(2%減)、経常利益15億5000万円(1%減)、純益8億5000万円(2.5%減)の見通し。配当は36円(中間18円)を据え置く予定。あらゆる手を打ち、業界(130億㎥)が縮んでも発展の余地をつくるという。社運を調べると、10、11年健闘しているが波乱含み。12、13年調整運。今期に限ると、6月から復調し期末まで乗り切る見込み。2Q発表(昨年11月9日)が注目されるところだ。

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