2Q以降照明回復 MARUWA 9月2日 (2014.09.01)
14年振り連結最高益
これらから10年最大の見どころ
MARUWA(5344)続伸。14年振り連結最高益更新の見通し。早々2円増配を表明した。世界シェアで圧倒する省エネや環境対応のパワーモジュール向けセラミック部品(1Q連結10%増収)が好調なほか、復興・五輪・財投など建設需要集中、消費税引き上げに伴う反動で施工遅れの照明機器(同29%減収)が2Q以降回復。採算も大幅に改善する見込み。心配ない。前期、グループ入りしたYAMAGIWAがフルに貢献。連結37%増収、46%営業増益になったが、今期もトータルで高い伸び。YAMAGIWAに限ると、前期比で横ばいながら来期2ケタ増収の模様。一昨年来カルチャーショックといわれる徹底的な合理化で体質が一変し、既存事業を住宅・ビル・オフイス系と機能系に再編する一方、医療分野や海外の開拓にも意欲。特需を加味すると、五輪前にピークをつけそうだ。名古屋、大阪に次ぎ東京ショールーム(青山)9月オープン。本社ビルのエントランス吹き抜け、通路にYAMAGIWAの照明が取り込まれオツな印象。川上の材料メーカーと川下のユーザーを結ぶ架け橋ができつつある。YAMAGIWAとしても、2023年(創業100年)を目安に次の100年を提案するチャンス。来年から再び上昇運に入りモノにできる。親会社の場合、グローバルニッチの分野で№1の製品を投入するのが発展のルーツ。前回述べたように、1984年立ち上げた土岐工場、89年のマレーシア工場が伸び盛り。これから10年最大の見どころだ。最近子会社が大型複合施設向けのハイエンド照明、道路照明で厳しいリース案件を落札したのも、LED向けセラミック基板で世界シェア8割を占める供給力によるもの。国内2000~3000億円といわれるLED市場で独自性を発揮できるのが魅力。製造子会社のMARUWA QUARTZ、北光電子、MARUWA SHOMEIなどこれからだ。
2015年3月期(連結)は、売上高365億円(9%増)、営業利益43億円(28%増)、経常利益44億円(20%増)、純益27億円(4%増)の見通し。配当36円(中間18円)の予定。設備投資30億円(前期同)の計画。前例もあり、9月末日本特殊陶業の誘導体事業を譲り受ける。高周波通信向け共振器、フィルター、アンテナなど既存事業の一環。製造装置・技術・営業ノウハウの譲り受けとみられる。10月17日(金)、愛知県芸術劇場で秋のYAMAGIWAコンサート「山形由美フルートリサイタル」無料招待。往復はがきで受付。9月17日(水)まで。当日消印有効という。リーマンショックを受けて09年3月期(連結)5億1100円の営業赤字。翌期の連結売上高154億円をボトムに5期で倍以上。14年振り最高益更新の運び。安定しており2016年前後もうひと山ある。次世代ウエハー対応の大型石英ガラス450㍉量産も楽しみだ。