2016年が目安 太陽化学 8月29日 (2014.08.28)
反転カウントダウン
ニュートリション事業リード
太陽化学(2902)は反転待ち。カウントダウンが始まった。1Q連結4%増収、1%営業増益。2Qも前年並みで計画線という。消費税引き上げ後、個人消費が落ち込む一方、円安に伴う輸入原材料とエネルギー価格の上昇が足かせ。3、4Q予断を許さないためだ。依然として栄養学を応用したニュートリション事業(1Q連結11.3%営業増益)がリード。界面活性剤によるインターフェイスソリューション事業(同1.3%営業減益)、食品工学に基づくアグリフード事業(同営業損失400万円)、その他の構成。研究所が約120人(単体549人)の規模で、他社のできないことをやろうという基本スタンス。1952年に国内初の食品用乳化剤を開発。58年鶏卵の企業化に成功したほか、緑茶の研究を通じてカテキンやテアニンを開発するなど独自色に魅力。7月15日、オランダのDSM社が保有する「テアビゴ」(緑茶抽出物製品)事業を年末に引き継ぐ旨表明した。従来の「サンフェノン」シリーズと合わせ、世界最大級の高純度緑茶抽出物をラインナップできる見込み。「テアビゴ」は中国子会社で製造する。2016年が創業70年と上場30年に相当し、翌17年研究所も統合新築30年を数えるだけに16年何が出るか楽しみだ。近鉄四日市駅からバスで40分余り。標高70メートルにある本社の総会。今年、出席者150人のうち1人が東証上場を促したという。毎回お伝えする6項目の中長期課題のうち、外部委託を含め品質管理が目立つ。異物混入防止を巡り主力の南部・塩浜工場に監視カメラ強化、ポケットなし作業着の配布もこの一環である。
2015年3月期(連結)は、売上高372億円(2%増)、営業利益22億円(9%増)、経常利益23億円(1%増)、純益14億円(0.10増)の見通し。配当16円(中間8円)の予定。設備投資12億3600万円(前期6億6100万円)の計画。更新が大半で目玉なしという。