夏場過ぎから上昇気流
楽天も問題解決の提案評価
キムラユニティー(9368)は堅調。2、3Q連結累計着実な回復ぶり。緊迫感が清々しい。主要顧客から受注増、持分法収益の改善によるもので、今期リーマンショック直前期の8割まで戻す見込みだ。昨年10月22日の上方修正が手がかり。当事者能力、物流の技術、改善などトヨタグループにもまれた問題解決の提案が外部でも評価されている。昨年10月楽天の物流子会社と組んで市川営業所を開設し、書籍やDVDソフトなど業務請負契約を結んだが、医薬品卸大手スズケンの物流を任された経緯からうなずけるところ。リーマンショックの直撃を受けた米国、中国天津・広州の子会社も現場で生きたノウハウを学び改善にこぎつけた実績がある。4Qも厳しいが、計画に対し3Q連結実績が売上高74%、営業利益で77%の進捗率。昨年4月28日のように上方修正の公算もある。今年は創業130年にあたり戦前、戦後を通じ3度目の事業確立期。社運は昨年安定し、今年上昇気流。夏場過ぎ実感できるという。デリケートで試練が多いものの、絶えず努力しモノにするところが魅力。チャートを見るとわかるが、リーマンショックの影響はさほどでない。
3Q連結累計は、2%増収、19%営業増益、37%経常増益、104%増益。ほぼ計画線であり落ち着いてきた。11年3月期(連結)は、売上高356億円(2%増)、営業利益10億6000万円(10%増)、経常利益10億5000万円(6%増)、純益5億5000万円(53%増)と当初通り。配当は20円(期末10円)を据え置く予定。円高進行、失業率高止まり、内需不振を加味したもので、昨年11月以降円高株安のトレンドが変わっただけに夏場から楽しみだ。ちなみに、トヨタグループとの取引合計43.3%(2Q連結累計)。純益最高の07年3月期(8億7800万円)38.9%に下がっている。