証券ビュー

企業レポート

最高益の反動一巡  一六堂  8月6日 (2014.08.05)

あらゆる可能性探る 

2年後30年振り第二次ブームも

 企業HPご案内   前回の企業レポート

一六堂(3366)は反転待ち。今、来期きっかけをつかみそうだ。前期、連結最高益の反動一巡。1Q0.3%増収、8.4%営業増益が手掛かり。2Q以降、店舗純増効果(今期の計画3)が見込まれる。消費税引き上げに対し今回より来年10月が焦点。目下、大企業への交際費等の損金算入が追い風という。海外の信用不安や地政学リスクで円高・株安が伝えられるものの、吸収すれば2020年東京五輪に向けて円安・株高に振れる見込み。このため、仕込み次第で来期から5年二度とないビジネスチャンス。人材と物件中心にあらゆる可能性を探っている。7月23日、日本橋にオープンした創作料理「otanto-料理人・W-」。8月下旬、八重洲の本社地下1階に出店予定のバル新業態(小皿メニューで軽食とお酒を楽しめる南欧風バー)。さらに9月、新橋SL広場前ビル(2011年3月)以来の1棟借りが3年振り決まる運び。5月29日、取締役3人(498個)のほか、従業員74人(2412個)にも株式報酬型ストック・オプション発行を表明しモチベーションが上がってきた。最近、東京都大田市場の売参権を通じて野菜卸の評判が上々。グループから外販に広がっている模様。名古屋の店舗(5)も揃って好調という。日本フードサービス協会の市場規模推計によると、居酒屋とビヤホール等は2011年9928億円(1%減)、12年9780億円(1.5%減)に対し、13年1兆96億円(3.2%増)。持ち直す見通し。同社の場合、昨年12月山口県仙崎を含め全国12漁港の買参権を取得し、築地を通さない直接仕入れが最大の魅力。柚原社長(47)の嘘をつくな。ずるいことをするな。約束を守れ。この三つが顧客をはじめ社員217人(パート・アルバイト1000人)、株主3869人、取引先等を結ぶ信頼につながっている。

2015年2月期(連結)は、売上高95億円8300万円(3%増)、営業利益4億7200万円(22%増)、経常利益6億500万円(11%増)、純益3億円1400万円(81%増)の見通し。配当10円(中間5円)の予定。設備投資2億円(前期2億4700万円)の計画。既存店が健闘し締まってきた。客単価5000円といわれる「天地旬鮮八吉」(33)を目玉に18業態80店舗。山手線主要駅周辺の立地を幸いに月15~17万人をさばく。東日本大震災以来、サムライが減って健全になったという。来年から再び上昇運。2015(20周年)~25年にかけてピーク更新が見込まれる。社長が今年、来年調整運だけに消費増税や円高・株安の免疫をつける場面。2年後リオ五輪が終わると、予想以上の外国人が日本にやってくる。円安、和食、おもてなし。1980年代から居酒屋のチェーン化が進み30年振り第二次ブームも考えられる。今年、来年の仕込みによるもの。実質無借金。任す経営が受けている。

 

>>購読ご案内