大半味方につける ゲオ 8月29日 (2011.08.26)
期待できる懸案解決
連続最高益更新の見通し
ゲオ(2681)は続伸。1Q予想以上。一段と締まってきた。CD・DVDレンタルが引き続き好調なためで、1Qの連結営業利益率6.9%。7月一服したが2Qも高水準。連続最高益更新の見通し。期初に3000円配当(200円増配)を表明している。昨年1月森原社長(50)を囲む新体制によるもので、今年3月同社と連結子会社リテールコムの不正取引をはじめ一連の不祥事、10月13日の臨時株主総会開催を踏まえ健闘。沢田会長が営業や店舗運営を担当し、社長は公認会計士で管理・体質改善に意欲。度重なる不祥事に対し、問題解決に取り組んでいる。臨時総会ではガバナンスを見直し、社外取締役選任と役員の任期1年(現行2年)など決議される見通し。ライバルのCCCがオーナーのMBOにより7月22日上場廃止となっただけに、大手2社によるDVDレンタル市場も転機。ネットTVやiPad、スマホ登場など映像配信普及により拍車。依然メディア事業の再構築が焦点になっている。2月に懸案の不動産子会社が連結から外れ、前期を境にグループ子会社が22から13になった。そのせいか、8月9日明らかになった月次データでリユース商材(4~7月累計14.9%増)の伸びが印象的。全体では直営店(同4.9%増)、既存店(同0.6%減)ともに比較的堅調。自動車業界の木金休日が追い風とみられる。
1Q連結は、7%増収、営業利益倍増、86%経常増益、純益18億3900万円(前期純損10億1800万円)と上々のスタート。震災に伴う電力不足、米欧の財政不安、円高株安など大半味方につけている。総店舗数1377(プラス22)。営業利益は2Q累計72%の進捗率。3Q以降どんな手を打つか見ものだ。12年3月期(連結)は、売上高2700億円(7%増)、営業利益155億円(10%増)、経常利益153億円(6%増)、純益80億円(7%増)の見通し。中間配当1500円の予定。7月ギリシャ第2次金融支援、8月の米国債格下げ(日本国債も)を受けて円高・デフレ・株安の限界を探る場面。踊り場に差しかかった。このところ日銀の円売り・ETF介入が目立ち、やがて円安・インフレ・株高が視野に入ってくる。同社の場合、16年(創業30年)にかけて事業確立期。今、来期はもちろん、踊り場に入った2、3Qの対応が肝腎なところ。市場から見ると、1Q発表を好感して10万円大台固めに入った。社長が昨年から上昇運。今年夏場過ぎ絶好調。懸案解決を期待できるという。